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1992年11月26日(木)

【スタジオ:富田とみた つよし多田隈ただくま 五月めい本田ほんだ ひとし石岡いしおか 寛史ひろし
「くっそ。うまいじゃねーか」
「コンボが確実ですね」
 ケンをプレイしていた富田 剛であったが、対戦に負けたので、席を立って本田 仁に席を譲った。ここはゲームセンター『スタジオ』。本日もゲーマー達で賑わっている。先日罠解除士鍛錬場で鍛錬中に、山口やまぐち 可奈かなから7期を少し指導して欲しいと頼まれた富田は簡単な指導を行った。その最中に石岡 寛史が対戦格闘ゲームが好きだという話を聞いたので、本日誘って『スタジオ』にやって来たのである。現在行っているのはストリートファイターⅡダッシュであり、たった今富田が使用してたケンは石岡が使用するバイソンに瞬殺されたのである。席を立った富田は多田隈 五月と一緒に筐体の反対側に移動して、石岡の後ろから対戦を眺める事にする。
「本田くん強いけどバイソン苦手って言ってたよ」
「そうなんですか?じゃあ負けられないですね」
 背後から聞こえた富田の声を聞いて、石岡が気合を入れ直す。リュウ使いの本田は苦手なキャラとして良くバイソンやザンギエフの名前を挙げる。これはリュウとの相性がどうのこうのということではなく、バイソンやザンギエフを利用する人は結構極めている人が多く、プレイヤーレベルが高い傾向にあるのだ。かく言う石岡もそのタイプであり、かなりバイソンをやりこんでいるようだ。なぜやり込むキャラとしてバイソンを選択したのかは今も分かっていない。リュウ対バイソンの対戦が始まり、いつものように本田が操作するリュウは安定の動きを見せ、1本目を取得する。そして2本目。少しだけ油断したリュウは波動拳を読まれ、バイソンに飛び込まれる。
「バン、ピシ、バーンバーンバーン。ピヨピヨピヨ。バン、ピシ、バーンバーンバーン」
 バイソンらしいコンボを決めて石岡が2本目を勝利する。だが、3本目は本気を出した本田のリュウが危なげなく勝利するのであった。

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