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1991年11月8日(金)

【煉瓦亭:富田とみた つよし多田隈ただくま 五月めい本田ほんだ ひとし下田しもだ クリス】
「おー、俺以外全員魔術師やん」
「今更?」
 ランチを食べ終わり、食後のコーヒーを楽しみながら、何気に発した富田 剛の言葉に多田隈 五月が軽く笑いながらツッコミを入れた。ここは喫茶店『煉瓦亭』。本日富田、多田隈、本田 仁は午前中各々鍛錬を行い、鍛錬後にランチを共にするために冒険者組織入り口で待ち合わせた。全員集合して『北食2階』へ向かっていたが、その途中、下田 クリスに声をかけられ、一緒にランチを取ることにしたのである。別に『北食2階』でも良かったが、何となく『煉瓦亭』に場所を変更したのには特に深い理由はない。
「4人いて1人だけ違うと何か疎外感があるな。まあいいけどね。ところで下田さんってハーフか何かなの?」
「私ですか?そうですね。お父さんがアメリカ人でお母さんが日本人のハーフです」
 富田の質問に下田が正直に答える。それを聞いて富田は下田をじっくりと眺めてみる。顔は色白ですごく整っており、髪型は黒髪のボブカットに赤色のメッシュが入っている。
「いやー、一度見たら忘れないと思うけどなー。どうよ本田君」
「どうよって言われましても」
 首を傾げながら言葉を発した富田の言葉に、本田は冷静に返す。本田も今の下田の姿は今後忘れることはない自信はあるが、以前会った記憶は本当にない。
「えー、とみたん。めいはどう?めいは見たら忘れないー?」
「もちろん。今後忘れることはないけど、例えばめいちゃんが実は中学一緒で会ったことがあるって言われても覚えている自信はない」
「うう烏合の衆」
 多田隈の言葉に富田が即時に回答し、それを聞いて本田が感想を述べた。この後、多田隈が少し不機嫌になったが、それを含めて下田はこのやりとりを見ながら笑顔を浮かべていた。

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