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久々に勤めた病院は奇妙な職場だった。サービス残業はブラックの証‼

第3話 オープン初日

いよいよ、待ちに待ったオープン初日。
私は早めに出勤したのだが、すでにほとんどのスタッフが到着しており、開院準備をしていた。

みんな気合入ってるな〜。患者さん、ちゃんと来てくれるかな〜。

研修期間中にスタッフ同士の仲間意識が高まっていたせいか、クリニック全体があふれんばかりの熱気に包まれていた。

一通りの準備が終わり、各部署で最終確認が済んだ頃――院長からの挨拶があった。

「皆さん、今日まで準備等ご苦労様です! 元気よく、笑顔で患者さんを迎えてください。それじゃ〜よろしく〜!」

そう言って、右手を高く上げてガッツポーズ。
まるでこれからスポーツの試合でも始まるかのようなノリである。

……そういうノリなの?

少し違和感を覚えつつも、スタッフ一同で円陣を組み、「えいえいおー!」の掛け声とともに、診療が慌ただしくスタートした。

* * *

 初診の患者さんは、まず1階の受付で問診票を記入し、順番が来ると診察室へ呼ばれる。
診察のあとレントゲンを撮り、必要に応じて治療が始まる。

私の仕事はというと、診察後、リハビリが必要と判断された患者さんを2階のリハビリ室へ案内し、治療内容の説明をすること。

その後、電気治療用の器具を取り付け、内容と効果を確認してカルテに記入。
加えて、理学療法士のサポートや予約管理、電子カルテへの入力などが主な業務だった。

さらに、患者さんが毎日でも通いたくなるような明るく元気な雰囲気づくりも、私たちの大事な仕事のひとつとされていた。

* * *

 やがて最初の患者さんが2階に上がってきた。
私は最大級の笑顔を作り、近づいていく。
 「いろんな病院に通ったけれどなかなか良い病院が見つからなくてね」
 開口一番そう言われた。

え……どうしよう。こういうとき、何て答えるのが正解?
緊張で顔が引きつる。

――でも、今の私にできることは、ひとつしかない。

とにかく、笑顔! 笑顔!!

 最後まで笑顔で乗り切ったように思えるが、帰り際に「いい病院だね、また来るから」と言ってもらえたときは、思わず安堵で全身から力が抜けた。

 次の患者さんは、険しく不機嫌そうな表情で現れた。

……ここに不満あるのかな?
一瞬足がすくむが、笑顔を崩さず、ゆっくりと近づく。

彼女は無言で、静かに指定された席に着いた。

 治療器具をつけ、電気を流している間、ふと視線を感じてそちらを見ると、何か言いたげな様子。

 恐る恐る声をかけると、

「もうずっと肩の痛みが治らないんです。……私は治るのかしら?」

と、探るような視線で聞いてきた。

 困った……。

 見た目はベテランぽいかもしれないけど、私は新人。
経験もなければ、専門的な知識もほとんどない。

でも、それを患者さんに言うわけにもいかない。

「患者さんの前ではベテランのように堂々としてください」
 研修中に理学療法士から言われた言葉が頭をよぎる。

私は姿勢を正し、できるだけ落ち着いた声で答えた。

 「うちの医師と理学療法士はとても優秀ですので、ご安心ください」
そう言ったとき、少しだけ胸を張れた気がした。

 次の患者さんは、強い尿臭をまとっていた。
聞けば「身内が誰もいない」と零していた。

その後、何人の患者さんが来ただろうか。
気づけば、怒涛のような一日が終わっていた。



独り言

制服に着替えてから、タイムカードを押すように言われていた。
でも、実際に給料が発生するのは8時45分から

え? 朝は8時に来て掃除と準備するように上司から言われてるのに??

さらに――午前と午後の間に2時間の中休みがあるのに、タイムカードは押せない。
患者さんの治療が長引いて残業しても、残業代は出ないと後から知って……驚愕した😱

要領のいい人は、始業ギリギリに出勤し、昼もこっそり休憩に入る。

“正直者はバカを見る”って、こういうことなの!?

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あみこ ここまで読んで笑ってくれたあなたに、心からありがとう! 「続きも書けよ〜!」と思っていただけたら、チップでツッコミを飛ばしてもらえると、ますます元気にキーボード叩けます(笑)