【相貌失認】顔がわからない日々 〜サラサラロングヘア=女性、って思ってた私の話〜
あの人は女の人。そう確信していた。
だって、腰まであるサラサラのロングヘア。
あれを見て「男」って思う人、います?
ところがいたんです。うちの家族に。
「え、男だよ。顔見てわかんないの?」
……いや、わからんのです。
こんにちは。ASDで相貌失認(顔を覚えられない障害)のある私が、今日も元気に人違いしています。
髪型で判断して何が悪い
ある日、山道で路肩に止まったトラックの前に、ひとり立つロングヘアの人影を発見。
細身、腰までの髪、動きがどこかしなやか。
「こんな山奥で、女性があんな大きなトラックを運転してるなんて、かっこいいなあ!」
と感心していたら。
「いや、男でしょあれ」
って隣から即ツッコミ。
私は二度見。三度見。スカウターがあれば戦闘力の代わりに性別を測りたかった。
顔を見てもよくわからず、髪と体型と雰囲気で判断していたのですが、どうやら顔で判断するのが世間のスタンダードらしい。
赤ちゃんも高齢者も、みんなジェンダーレスに見えてくる
これは珍事件でも何でもなく、私の日常の一部です。
たとえば、髪が長い3歳くらいの男の子。→たいてい「女の子だな」と思う。
髪が短くて青い服の女の子。→「あ、男の子だ」と思う。
だって、顔が、全部「赤ちゃん顔」なんですよ。
ぷくぷくしてて、性別のヒント皆無。
洋服の色がなかったら判断不可です。
高齢者もそう。
ショートカットでジャージ姿のご年配女性、→「あ、人生経験豊富そうなおじいちゃん!」って思ったら違う。
何度お詫びの言葉を飲み込んだか分かりません。
ヘンデルは女だと思ってた
学校の音楽の授業で「音楽の母・ヘンデル」「音楽の父・バッハ」って教わったあの日から、私はずっと信じていた。
ヘンデルは女性。だって「母」って言ってるし!
でもヘンデルはふわっふわのロングヘア、なにより「音楽の母」って書いてあった。ほら、決定的。
……と思っていたのに、ある日、子どもに言われました。
「ママ、ヘンデルって男なんだけど?」
いや嘘でしょ、と思ってググったら、うん、確かに男性だった。
ごめん、音楽の母。いや父? いやもうどっちでもいいけど、誰か分かるようにして…。
顔ってそんなに大事?
「どうしてそんなに顔を覚えられないの?」と聞かれることがあります。
でもね、私からすると、「人の顔って、どれも見たことあるような気がする誰か」にしか見えないんです。
特にマスク時代なんて、地獄絵図。
目しか見えてない。→それが決め手になるかって?
私の中では、目って一重か二重の違いぐらいで、意外とみんな同じに見えるんですよ。
目の形、まつ毛の長さで区別できるタイプではないので…。
「相貌失認」って、つまりこういうこと
顔で人を認識できないって、ちょっと不思議に聞こえるかもしれませんが、これって案外、「自分の常識」と「世間の常識」のギャップに直面する連続なんですよね。
「なんで間違うの?」「顔見てわかるでしょ」って言われるたびに、「そうか、私には見えてないんだな」と再確認します。
でもそれが私の普通。
だから間違っても、ちょっとおかしくても、それでよし。
さて、あなたはどうやって人を覚えてますか?
・髪型?
・話し方?
・服の色?
・匂い?
顔を見分けられる人には、「当たり前」がたくさんあると思うけれど、そうじゃない人もいるということ、ちょっとだけ思い出してもらえたらうれしいです。
それではまた、誰かを間違えた頃にお会いしましょう!
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