聴こえてるのに、聞こえない〜学校説明会で寝落ちした、ある聴覚情報処理障害(APD)母の話〜
こんにちは、ヒトリミチです。
ASD持ちで、顔が覚えられない「相貌失認」に続き、今回はもうひとつの「見えない不便」のお話をさせてください。
テーマは、「聴こえてるのに、聞こえない」というややこしすぎる不思議。
そう、聴覚情報処理障害(APD)のお話です。
聴こえてはいる。…のに、聞こえないんです。
「耳は悪くないんです」
「音もバッチリ聴こえてます」
でも、「言葉」がわからないんです。
聞こえてくる「音」が、ただの「雑音」として処理されてしまう。
これが、聴覚情報処理障害(APD)というもの。
●電話の声、何回聞いてもわからない
●騒がしい場所だと相手の声が砂嵐
●オンライン越しの会話は呪文
↑こういうの、あるあるです。
とはいえ、私もこの障害とはそこそこ長い付き合い。
自分なりに理解しているつもりです。
でも……そんな私が、ある日、「禁断のチャレンジ」をしてしまったのです。
事件は志望校の説明会で起きた
中学受験を控える子どものために、とある志望校の説明会に行くことになりました。
張り切る母、ヒトリミチ。
気合い入ってます。
そして私は思ったのです。
「これまで聞き取れなかったのは、席が悪かったのかもしれない。」
「最前列なら…最前列なら、もしかしてワンチャン聞こえる!?」
ええ、わかってます。
完全にAPDの診断済みです。
でも、「あわよくば聞こえるかも」って期待しちゃったんです。
これはもう、希望的観測という名の奇跡待ち。
最前列。ディスプレイのど真ん前。
会場は、保護者が各教室に振り分けられ、
大型モニターでオンライン説明を視聴するスタイル。
つまり、先生の声はモニター越しの音声。
そう、APDがもっとも苦手とする形式でした。
でも私は諦めませんでした。
「音声がダメでも、せめて表情から何か読み取れるかも…!」
と、まさかの相貌失認(顔覚えられない)スキル発動。
……何を期待してるんでしょうね、私。
そして、何も聞こえず、眠くなる。
最前列ど真ん中で気合い十分な私。
でも説明が始まると…
「ん…?あれ?何て言った今…??」
「え、今の笑うところ?なんか拍手起きてる…」
「あれ?まさか……聞こえてない!?またか!?いや、またか!!」
気合いだけは一人前。
しかし、言葉は右から左へ通過中。
そして、だんだん…
「……眠い。」
爆音のはずなのに、眠い。
頑張れば頑張るほど、脳が音を処理できずフリーズ。
最前列で舟をこぐ母、ここに誕生。
説明会の感想アンケート地獄
説明会後、配られたのは「感想アンケート」。
「今日の説明はいかがでしたか?」
えーっと、うーん……
聞き取れてないのに、どう書けと?
仕方なく、パンフレットを眺めながらそれっぽい言葉を並べる。
「とても参考になりました」
「志望校として前向きに検討したいです」
(↑中身、全然入ってません)
後ろでひっそりしてればよかった
このとき私は強く思いました。
「前に出たら何か変わると思ったけど、変わらなかった」
「最前列で寝そうになるぐらいなら、いっそ後ろの壁になりたかった」
そう、障害って「がんばればどうにかなるもの」ではないんですよね。
むしろ、自分の特性を理解して、無理をしないことの方が大事。
前に出る=がんばってる
後ろにいる=やる気がない
そんな単純な話じゃない。
会議なら文字起こしアプリでテキストにしてから後から見かえすとか(時差がありますが…)、動画なら字幕に頼るとか対処法のほうが現実問題、役に立ちます。
笑える困りごととして語れたら
今回の話、ちょっとだけ恥ずかしかったです。
でも、書くことに決めました。
なぜなら、こういう困りごとって、意外と笑えるし、誰かの安心につながるかもしれないから。
「うわ〜、私も爆音で舟こいだことある〜!」←ないと思います。
「最前列で聞こえないのわかる〜!」
って、笑ってもらえたら本望です。
さいごにひとこと
聴こえてるのに聞こえない。
最前列なのに寝ちゃう。(精神力、使いすぎてダウン)
気合いが空回る母親代表、それが私。
でも、そんな私でも、子どものために足を運んだこと、
がんばって前に出てみたこと、
何も聞こえなくても「聞こうとしたこと」は、
ちゃんと意味があると信じています。
💡次の説明会は、後ろの端っこで、ひっそり座る所存です。
🔔 最後まで読んでくださってありがとうございました!
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