タスク管理、やめました。──ADHD気質の55歳社長が、AIを“ゼネラルマネージャー”に据えたら、会社が勝手に回り始めた話

いやね、先日、朝いつものファミレスでコーヒーを飲みながら、思わず一人でニヤニヤしてしまったんです。

というのも、その日の僕の「仕事」が、たった3つの質問に答えるだけで終わってしまったから。

「今日はこの案件を進めていいですか?」
「この2つ、どっちを先に出しますか?」
「これ、このまま出しちゃっていいですか?」

僕がやったのは、それに「いいよ」「こっち」「OK」と答えただけ。

段取りも、優先順位づけも、締め切りの管理も、途中の品質チェックも、ぜんぶ僕以外の“誰か”がやってくれていました。

その“誰か”というのが、AIです。

僕はいま、AIを会社のGM(ゼネラルマネージャー=現場を仕切る番頭さん)に据えています。

結論から先に言いますね。

僕みたいに事務作業が壊滅的に苦手な社長は、タスク管理を頑張るのをやめて、AIをGMにしたほうが、会社は圧倒的に回ります。

今日はその話をします。


僕は「請求書が出せない社長」でした

かんたんに自己紹介させてください。

僕は55歳。会計ソフト屋の跡継ぎとして生まれ、29年、会計ソフトと一緒に生きてきた人間です。

数字も経営も、それなりにわかっているつもりでした。

なのに、恥ずかしい話——僕はずっと「請求書を出し忘れる社長」でした。

やった仕事の請求を、なぜか後回しにしてしまう。
大事なアポの日程を、うっかり取り違える。
問い合わせのメールを、気づいたら何週間も寝かせてしまう。

(念のため——これはお医者さんの話ではなく、あくまで僕自身の“こういう性格クセ”とのつきあい方の話です)

僕にはADHDの傾向があります。

興味があること——新しいアイデアや、目の前のお客さんへの提案——には、自分でも怖いくらいの集中力が出る。ここは我ながら強い。

でも、その裏返しで、地味な管理仕事になると、頭がスッと止まってしまうんです。

「やらなきゃ」とわかっているのに、体が動かない。
そして動かない自分を責める。責めると、ますます動けなくなる。

長いあいだ、僕はこれを「気合が足りないせいだ」と思って、根性で殴り続けていました。

でもね、根性で殴っても、1円のお金も残らなかったんですよ。


わかったこと:僕に足りなかったのは「番頭さん」だった

昔から、勢いのある社長には、必ず優秀な“番頭さん”がいました。

社長は表を走り回って新しい仕事を取ってくる。
番頭さんは裏でそれを段取りし、抜け漏れを塞ぎ、お金を回収する。

この役割分担があるから、会社は倒れないんです。

僕に足りなかったのは、まさにこれでした。
アイデアを出す社長はいるのに、それを地に足つけて回す番頭さんがいなかった。

じゃあ人を雇えばいい——そう思うでしょう。

でも、優秀な右腕を月何十万円で雇うのは、正直しんどい。しかも、僕の頭の中のぐちゃぐちゃを毎朝人間に説明するのは、お互い消耗します。

そこで僕は、2026年、思い切ってこう決めました。

AIを、うちの会社のGM(番頭)にしよう。

社長(僕)は、材料を出すだけの人になる。
GM(AI)が、段取りと優先順位づけと品質チェックを引き受ける。

やってみたら、これが想像以上に効きました。


実際にやっている「回る仕組み」を全部見せます

抽象論だと伝わらないので、僕が毎日やっていることを、そのまま公開します。

① 朝は「1」と打つだけ

朝、僕はスマホやパソコンに、ただ「1」とだけ打ちます。

それだけで、GMのAIが「今日の状況はこうです」というブリーフィング(朝礼)を返してくれる。
「おはよう」も「今日のタスク教えて」も、決まった呪文を打つのすら、僕には負担なんです。だから「1」の一文字にしました。

② 判断は「今日はこの3つだけ」に絞ってくれる

ここが一番大事。

GMは、山ほどある案件を勝手に並べたりしません。
「社長が今日決めるべきことは、この3つです」と、多くても3問に絞って持ってきます。

僕はそれに「進める/止める/差し替え」と答えるだけ。
5分で終わります。

残りの細かい判断は、GMが自分の裁量でさばいてくれる。「これは違うと思うので却下しました」「こっちを先に出しました」と、あとから理由つきで報告が来る。

丸投げの伝書鳩じゃなくて、ちゃんと“裁いて”から上げてくれるんです。これが番頭さんの仕事ですよね。

③ タスクは、自分の頭に一切ためない

昔の僕は、やることを頭の中とメモ帳に抱え込んでいました。
でも、抱えた瞬間に「忘れたらどうしよう」という不安が始まって、それだけで脳のメモリが埋まる。

今は、思いついたことは全部、外の箱(システム)に放り込みます。
そして——安心して忘れます。

必要なタイミングでGMが拾い上げて、「これ、そろそろですよ」と出してくれる。だから、僕の頭の中はいつも空っぽで身軽です。

④ 手書きのモーニングノート15分

毎朝15分、手書きでその日のもやもやや思いつきを、ただ書き殴ります。もう半年続いています。

きれいにまとめようとしない。頭の中の渋滞を、紙の上に吐き出すだけ。

その走り書きをGMが拾って、「ここに大事な種がありますね」と整理してくれる。
僕は“吐き出す係”、AIが“拾って形にする係”です。

⑤ 品質チェック(検収)は、僕がやらない

これも大きい。

昔は、成果物のチェックまで全部自分でやって、疲れ果てていました。
今は、細かい検品はGMがやります。僕がやるのは、最後の「これ、世に出していい?」というGO/NGの一言だけ。

お客さんに実際に送ったり、公開したり、お金が動いたりする——そこだけは、必ず僕が最後のボタンを押します。ここは社長の責任なので、AIには渡しません。

でも、そこまでの99%は、GMが回してくれる。


「弱点は、直さなくていい。買って解決していい」

この仕組みを回すようになって、一番変わったのは、実は“気持ち”でした。

できない自分を責める時間が、ごっそり減ったんです。

僕はずっと、「普通の人ができることが、なんで自分にはできないんだ」と自分を叩いてきました。

でも今は、こう思っています。

弱点は、根性で直すものじゃない。仕組みやAIを買って、まるっと外に出していいものだ。

苦手な段取りや管理は、GMに外注する。
その代わり、自分が誰よりも強い「アイデアを出す」「人に伝える」ところに、過集中を全部ぶつける。

これ、我慢もしていないし、無理もしていません。
弱いところを人間として矯正するんじゃなくて、役割の設計で、長所だけが表に出るようにしただけ。

不思議なもので、番頭さんが裏を固めてくれると、社長は安心して暴れられるんですよ。


実は、この仕組みは“自分のため”に作りました

正直に白状します。

僕がこのGMの仕組みを作ったのは、立派なビジネス戦略があったからじゃありません。

ただ、自分が困っていたからです。

請求を忘れる自分。優先順位で固まる自分。タスクを抱えて潰れる自分。
その困りごとを一個ずつ、AIと仕組みで埋めていったら、いつのまにか会社が回り始めていた、というだけの話。

つまり僕は、自分の会社の“最初のユーザー第0号”なんです。

だからこそ、同じように「事務が苦手で潰れそうな社長さん」の気持ちが、痛いほどわかります。
きれいごとじゃなく、僕が実際に転げ回った跡がそのまま仕組みになっているので。


もし、あなたも「番頭さんが欲しい」なら

長くなりましたが、今日一番伝えたかったのはこれです。

事務が苦手なのは、あなたの性格が悪いからでも、怠けているからでもありません。
ただ、あなたの隣に番頭さんがいないだけです。

そして今は、その番頭さんを、人を雇わずにAIで置ける時代になりました。

  • 朝、決まった一言を打つだけで、今日やることが整理される

  • 判断は1日3つまでに絞られて、5分で終わる

  • タスクは全部システムに逃がして、安心して忘れられる

  • 品質チェックはAIがやって、社長は最後のGOだけ

こういう“自分だけの番頭さん”を、あなたの会社にも置いてみませんか。

この連載「AI社長のお困りごと相談」では、僕が実際に転げ回りながら作ってきた「ADHD気質の社長でも会社が回る仕組み」を、これから一つずつ、包み隠さずお話ししていきます。

次回は、「タスクを全部忘れても大丈夫になる“外の箱”の作り方」を書く予定です。お楽しみに。

それではまた。
中山博之(ニタ)|AI経営インフラ

▼無料メール講座(AI社員への第一歩) keirinita.substack.com


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