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reiselust
願いごと 《詩》
「願いごと」
主よ
夜空の星は
今日も綺麗です
キン、と光る星たちは
潤んだ夜空を下から支えています
星が一つでも消えてしまえば
青黒い空は漏れ出てきます
そうあなたに教わりました
でも今夜
「僕たち疲れたんだ。もう耐えられないよ」
プロプスとカノープスはそう言って
二つの星は私が瞬きしてるあいだに
消えてしまいました
二つの穴からは
夜空がどろどろ流れてきます
ざあっと私のくるぶしを、腰を、首を撫であげて、
肺を温かく満たしました
意識も青黒い海に溶けだして
私は全てと一緒になれる
そんな気がいたしました
すると目の前に
プロプスとカノープスがいたのです
「僕たちお空から消えたかったんだ」
「でもどこに行ってもお空の色しか見えないの」
私たちは海の中を泳ぎまわることにしました
大きな岩があちこちに浮かんでいて
私はそれが星の正体だと気づきました
でもプロプスとカノープスは
真珠のような真っ白い球体で
つつくと柔らかくひびが入りました
私たちはどこへ行く当てもありません
岩にぶつからないようにしながら
いつまでも海を漂います
それはあなたが
小さな私たちに叶えさせてくれた、
たったひとつの願いごと

