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noranekopochi
恨み #毎週ショートショートnote【インフル念写】
江戸後期。度重なる災害、貨幣価値の下落、厳しい年貢、一部豪商の米の買い占めなどこれらはすべて庶民の暮らしを困窮させていった。当然のように身売りなど悲惨な現実に泣かされる人々。そんな時ある噂が水のように困窮する人々へ静かに深く広がっていた。
「この恨みはらさでおくべきか」
「おまえさん、そんなこと言っても相手が悪いよ」
「いや、この最後の金で念写屋に頼む。お梅の仇を取ってやる」
「どうかこの恨みを越後屋に」
「よかろう、紙をもて」炎舞う堂の中、念写屋と呼ばれる闇の祈祷師は依頼主の持つ半紙に向かい念を送る。
「ノウマク……」
「かああー、ハックション!!」
祈祷師の唾と鼻水が半紙にべっとりとついた。
「これを越後屋の主人の枕元に置け。そうすれば四日もたたぬうちに越後屋は高熱にうなされ死にいたるだろう」
数日後「あんた!越後屋が熱で死んだそうだよ」
振り向く男は止まらぬ鼻水を紙にすりつけ。
「これで俺も念写屋だぜ」男は熱のある顔で笑った。
完410文字
田原にかさんの毎週ショートショートnote今週のお題「インフル念写」に参加させていただきました。
たらはさん。早く元気になられるよう念じておきます。
かあああああー!! ハックション!!
ああ、ちっしゅ ちょーだい……
