黒板消しが転生したらイケメンだった#毎週ショートショートnote【夜行性の黒板消し】大人向け
私の彼は元「黒板消し」だ。
今でも前世の記憶が消えない。
小学生の頃から異常に黒板の文字に執着し、毎日毎時間黒板を自分の手で消していた。そして全身チョークの粉だらけになりそれをパンパンとはたきながらきれいになった黒板を満足そうに眺めていたらしい。
学生から社会人になり、黒板が彼の周りからなくなると彼は単なるイケメンの男に変わった。前世の記憶はとうとう消え去ったのかと思われた。
私と付きあい始めて初めて彼を家に呼んだ時、ホットケーキを焼こうと粉をボウルに開けた途端、彼は頭からそれをかぶり真っ白になった。呆然とする私に向かって「結婚してください。そして毎日ホットケーキを作って」とプロポーズした。
何?やばい奴と思いつつ私は彼の虜になった。
夜になると私は全身に粉をふる。そして彼は丁寧に粉を。
彼のそのテクニックに、私は黒板の気持ちがわかるような気がした。
さあ、今夜は薄力粉?それともお好み焼き粉?
彼の手が私をこんがりと熱くする。
本文410文字(字下げ空白除く)
ケケケケ… たまにはこんなんもいいやろ? ケケケケ
