No0065- 「粘土のネバリは何で決まるのか?―37種類の粘土を比べてわかったこと―」
「粘土のネバリは何で決まるのか?―37種類の粘土鉱物を比べてわかったこ
と―」


この表から読み取れる核心は、ベントナイト・粘土試料37点の性質は、単なる商品名や膨潤力だけでは説明できず、液性限界・塑性指数・1µm以下のコロイド分含有量の関係で整理すると明瞭になる、ということです。
表は、各試料について次の性質を比較しています。
1. 一次性質
土粒子密度、粒度分布、粘土分含有量、コロイド分含有量など、材料そのものが持つ基本的性質。
2. 二次性質
液性限界、塑性限界、塑性指数、収縮限界など、水を含んだときに現れる工学的性質。
特に重要なのは、粒径が細かくなるほど、液性限界や塑性指数との関係が強くなる点です。
5µm以下、2µm以下、1µm以下の粒子量が示されていますが、1µm以下のコロイド分が多い試料ほど、液性限界が高くなる傾向が明確です。これは、ベントナイトの工学的性質が、単なる「粘土分量」ではなく、コロイド領域の微細粒子量に強く支配されることを示しています。
たとえば、精製Na型モンモリロナイト系の試料では、1µm以下の割合が非常に高く、液性限界も高い値を示します。
GRI中国産、SuperClay、Kunipia-F などは、液性限界・塑性指数・微細粒子量のいずれも高く、強い水保持性・高い塑性を持つ材料であることが読み取れます。
一方で、カオリン系試料は、細粒分を多く含む場合でも液性限界は低く、ベントナイトとは異なる挙動を示します。これは、粒径だけでなく、鉱物種、層間水、膨潤性、交換性陽イオンの違いが性質を左右することを示しています。
また、膨潤力が高い試料ほど液性限界が高い傾向はありますが、完全に一対一ではありません。したがって、膨潤力だけでベントナイトの品質を判断するのは不十分です。
この表は、最終的に次のことを示しています。
ベントナイトの性能評価では、液性限界・塑性指数・膨潤力・粒度分布、とくに1µm以下のコロイド分含有量を同時に見る必要がある。
つまり、この表は、37点の粘土鉱物試料を用いて、ベントナイトの工学的性質は、微細粒子、特に1µm以下のコロイド分によって強く支配されることを示す基礎データです

このグラフの核心は、1µm以下のコロイド分が多いほど、液性限界 wL が高くなり、粘り・保水性・可塑性が強くなる傾向を示していることです。
横軸は 1µm以下のコロイド分含有量(%)、縦軸は 液性限界 wL(%) です。
つまり、左下ほど「水を多く抱え込めない粘土」、右上ほど「水を多く抱え込み、強く粘る粘土」です。
37点の層状粘土鉱物試料を見ると、Na型ベントナイト系はおおむね右上方向に分布し、コロイド分が多いほど液性限界が高くなる傾向が明瞭です。これは、ベントナイトの粘りや膨潤性が、単なる粘土分ではなく、1µm以下の微細なコロイド粒子に強く支配されることを示します。
特に、精製Na型モンモリロナイト系の試料は右上に位置し、液性限界が 696.8、823.6、856.0% など非常に高い値を示しています。これは、水を大量に取り込み、強い粘性・高い塑性を示す材料であることを意味します。
一方、カオリン系試料は、コロイド分が多くても液性限界が低い位置にあります。たとえば、コロイド分が高くても液性限界は 79.0% 程度です。これは、粒径が細かいだけでは高い粘りは生まれず、鉱物種、層間構造、膨潤性の違いが重要であることを示します。
この図の周囲に配置された用途例は、ベントナイト・粘土の性質が、土木、環境、製造、生活材料に広く使われていることを示しています。
廃棄物処分場の粘土バリア、シールド工事、杭工事、鋳物砂、泥パック、猫砂、ワインの濁り取り、塗料のたれ防止などは、いずれも細かい粘土粒子が水や物質を抱え込み、流れを制御する性質を利用しています。
したがって、このグラフから読み取れる結論は次の通りです。
ベントナイトの粘り・保水性・流動制御能力は、1µm以下のコロイド分含有量と強く関係する。ただし、同じ微細粒子でも、鉱物種が違えば性質は大きく異なる。
つまりこの図は、「ネバリ」は粒子の細かさだけでなく、層状粘土鉱物の種類と構造によって決まることを、37点の実測データと用途例で示した図です。
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層状粘土鉱物、ベントナイト、モンモリロナイト、コロイド分、1µm以下粒子、液性限界、塑性指数、膨潤力、粘土バリア、構造循環工学
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