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2025年夏渇水について-2025年8月14日:馬淵川水系の事例-

 湖水の翁です。今回は、青森県と岩手県の県境にある馬淵川水系についてです。こちらは、利水補給できるダムがない水系ですので、ダムがある水系とは違い、段階的に取水制限などをすることが難しい水系になっております。現在の状況を整理してみました。


1.馬淵川水系について

 馬淵川水系は、青森県南部と岩手県北部を流れる、流域面積2,050km2、幹川流路延長142kmの一級河川です。流域市町村は、青森県が八戸市、南部町、五戸町、田子町、三戸町、新郷村、岩手県が二戸市、八幡平市、軽米町、一戸町、葛巻町の11市町村になります。

2.気象状況・河川の流況

(1)気象状況

 気象庁で近隣にある二戸観測所のアメダスデータを確認してみます。

5月 87mm(平年値74.9mm)
6月 48mm(平年値87.0mm)
7月 45mm(平年値159.6mm)
※平年値:1991〜2020の30年間の観測値の平均

5月は平年より多い雨でしたが、6月は平年の約55%、7月は平年の約28%となっております。


(2)河川の流況

 8月4日に実施された「令和7年度 馬淵川水系渇水情報連絡会 臨時会」の資料に、馬淵川中流にある石切所流量観測所と馬淵川下流にある剣吉流量観測所について記載があります。

・石切所流量観測所 8月3日の日平均流量毎秒7.00m3(5カ年平均渇水流量※毎秒13.49m3)
・剣吉流量観測所 8月3日の日平均流量毎秒18.31m3(正常流量概ね毎秒16m3)
※渇水流量 1年を通じ355日はこれを下回らない流量

石切所流量観測所では5カ年での渇水流量を下回る状況が7月8日から発生しているようです。また、現時点の流量については、公表がされていませんので正確な数値がわからない状況ですが、過去の水位と流量のデータから想定すると、8月14日10時では10m3以下ではないかと推察されます。同様に、剣吉流量観測所でも過去の水位と流量のデータから想定すると25m3以下であることは推定できます。

3.自治体の対応状況

(1)青森県

 青森県のホームページ、公式Xからは、渇水対応に関する情報は確認できませんでした。

(2)八戸市

 八戸市のホームページ、公式Xからは、渇水対応に関する情報は確認できませんでした。
※水道は、八戸圏域水道企業団により配水。馬淵川水系と新井田川水系の表流水を主に利用。

(3)南部町

 南部町のホームページからは、渇水対応に関する情報は確認できませんでした。
※水道は、八戸圏域水道企業団により配水。馬淵川水系と新井田川水系の表流水を主に利用。

(4)五戸町

 五戸町のホームページからは、渇水対応に関する情報は確認できませんでした。
※水道は、倉石地区を除き八戸圏域水道企業団により配水。馬淵川水系と新井田川水系の表流水を主に利用。

(5)田子町

 田子町ホームページからは、渇水対応に関する情報は確認できませんでした。
※水道は、湧水を利用

(6)三戸町

 三戸町ホームページからは、渇水対応に関する情報は確認できませんでした。
※水道は、主に地下水を利用

(7)新郷村

 新郷村ホームページからは、渇水対応に関する情報は確認できませんでした。
※水道は、主に湧水を利用

(8)岩手県

 岩手県のホームページ、公式Xからは、渇水対応に関する情報は確認できませんでした。

(9)二戸市

 二戸市のホームページでは、渇水対応に関する以下の情報が確認できました。

農業用水の渇水・高温対策に係る支援について:二戸市HP新着情報8月13日より】
令和7年度の渇水及び高温により、水稲の生育等への影響が懸念されていることを踏まえ、農業者等が行った渇水・高温対策に係る経費について支援いたします。

※水道の多くは、馬淵川の表流水を利用

(10)八幡平市

 八幡平市のホームページでは、渇水対応に関する以下の情報は確認できませんでした。
※水道は、多くが地下水や湧水を利用

(11)軽米町

 軽米町のホームページでは、渇水対応に関する以下の情報は確認できませんでした。
※水道は、主に新井田川水系の表流水を利用し、一部馬淵川の表流水を利用

(12)一戸町

 一戸町のホームページでは、渇水対応に関する以下の情報は確認できませんでした。
※水道の多くは、馬淵川の表流水を利用

(13)葛巻町

 葛巻町のホームページでは、渇水対応に関する以下の情報は確認できませんでした。
※水道は多くが地下水を利用

4.農業での番水

 8月4日に実施された「令和7年度 馬淵川水系渇水情報連絡会 臨時会」の資料1によると、青森県内の番水実施状況が書かれております。この中で、馬淵川水系で実施されているのは、以下のとおりとなります。

・馬淵川水系馬淵川

 名川土地改良区(南部町)70ha 7月20日〜9月6日

・馬淵川水系浅水川

 馬淵川土地改良区(八戸市)30ha 7月18日〜8月31日
 浅水七崎(八戸市、五戸町)260ha 7月24日〜9月10日

・馬淵川水系熊原川

 三戸土地改良区(田子町、三戸町、南部町)70ha 7月22日〜8月20日

・馬淵川水系熊原川流域沢水

 田子町土地改良区(田子町)5ha 7月15日〜9月10日

5.まとめ

 現時点では、農業での番水により渇水をしのいでいる状況で、ネットのニュース情報でも、大きな被害状況は確認できませんが、今後の雨がかなり気になる状況と考えられます。

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