ガザを見捨てた大人たちへ

人は人を救う事忘れてしまった。
何不自由なく暮らす大人たちに、私は怒りをこめて歌を届けます。
聞いてください。

「何億人の子どもが学校に通えないこと。
 何億人の子どもがご飯を食べられないこと。
 先生知ってますか?
 行方も知らない子どもたち。
 でもぼくらとおんなじ子どもたち。
 先生知らないふりですか?」

「何億人の子どもが戦争で家を追われていること。
 何億人の子どもが五歳になる前に死ぬこと。
 先生知ってますか?
 戦争知ってる子どもたち。
 でも平和を知らない子どもたち。
 先生救ってくれますか?」

「聞こえる?世界のどこかの子どもたちへ。
 学校通えないの?生きるのが苦しいの?
 ぼくらは知らんぷりしないから。
 ぼくらとあなたはおんなじだから。
 ぼくらは百円寄付するから。
 それでね、おいしいごはん食べてよ」

「ねえママ、世界のどこかの子どもたちにね。
 百円寄付していい?大人になったら返すから。
 ぼくらはみんなで寄付するから。
 ぼくらとあの子はおんなじだから。
 たった百円集まれば、
 たくさん、命救えるからさ」

「世界中の生徒が、百円寄付しよう決めたなら、
 世界中の大人は、世界の見方が変わるかも。
 でも子どもに託す必要なんかないって。
 子どもが気遣う必要なんかないって。
 そんな大人もいるんだって」

「でもね、そこまでしなくちゃ、そこまでしなくちゃきっと、
 幸福な大人はきっと変わりませんから。
 先生、わかりましたか?」

私たちはいつも満たされて、
どこかで子どもが死にそうで。
私たちはいつも幸せだから、
どこかで不幸が続いてる。
私たちのいつもの日常が、
どこかで子どもを殺してること、
考えたことありますか?

「もし空腹で死にかけた子どもが目の前いるなら、すぐにご飯持ってくるよね?」

「もし病気で死にかけた子どもが目の前いるなら、すぐに病院連れて行くよね?」

「もし母親のいない子どもが、
 泣き止まない赤ちゃんを抱き抱えてたら、
 すぐに声をかけるよね?」

「ミルクを買いたいからお金をください。
 すぐに買うよね?」

「オムツも買いたい。
 すぐに買うよね?」

「助けてください。
 すぐに助けるよね?」

「あなたの目の前で起きた出来事なら、
 もちろんあなたは救おうとするよ。
 大人として当たり前の事ですから」

「でもそれが遠い国の出来事で、
 あなたのいない国で起きてたら、
 何もしてくれないのはなぜですか?
 救わないのはなぜですか?」

「大人として当たり前の事を、
 見える見えない、いるいない、
 救う救わないを決めるから、
 なんだか変だなってよく思う」

「人間ってさ、
 自分の目の前で起きた出来事じゃないと、
 感情が揺さぶらないらしいよ」

「それならさ、
 世界中の飢餓に苦しむ子どもたちを、
 この国にたくさん連れてこようか?」

「そしたらさ、
 あなたの目の前で起きた出来事なるから。
 もちろんあなたは救おうとするから。
 大人として当たり前の事ですから。
 とかなんとか言ってさ」

戦争が始まれば、
この国はよく募金を始めます。
でもね、戦争が始まってからじゃ遅いです。
始まる前に救おうとしなかった、
私たち国民が悪人ですから。
毎日何百人子どもが死んでいるんです。それでも何も感じない大人たちへ、聞いてください。

「恵まれない子どもたちは、
 どうせ短いいのちだから」

「東京のど真ん中に大きな募金箱。
 貧しい子どもたち100人やってきた」

「子どもたちは胸にナイフを当てながら。
 お金くれないと、ここで死にますからって。
 この国にやってきた」

「見殺したっていいんだよ。
 この国がそれでいいなら」

「でも救いたいと思ったなら、
 どうしてもっと早くお金くれなかったの?
 救えるいのち、たくさんあったのに。
 恨まれたって、仕方ないよね」

「東京のど真ん中に大きな募金箱。
 死にたくない子どもたち100人やってきて、
 私たちに銃を向けたんだ。
 お金くれないと、ここで殺しますからって」

「悪党はどっちですか?
 銃を持った子どもたちですか?
 見て見ぬふりしてきたあなたたちですか?」

「被害者はどっちですか?
 銃を持った子どもたちですか?
 今まで平凡に生きてきたあなたたちですか?」

「どっちでもいいんだ。
 答えなんて求めてないから。
 募金箱のぞけばすぐにわかるから」

「ほらね?」

ほら、今日もどこかで子供が死んでる。
私の歌はこの国に届かない。
知ってるよ。
平和が邪魔して届かないこと、
知ってるよ。

「世界の善悪が、人の好き嫌いで生まれたなら、世界の法律が、すべて正しいとは思えないんだ。 そう、これは世界を変える唄」

「銀行強盗にやってきたのは、恵まれない子どもたち。
 きれいなお水飲みたいから。
 おいしいごはん食べたいから。
 お金がないと、生きられないから。
 お金を出してください。
 そう、悪いことしないと世界はちっとも変わらない」

「戦争止めに入ったのは、恵まれない子どもたち。
 数千人の子どもたちが、
 ただただ手をつなぎ合わせて、
 横一列に前に進めたなら、
 戦争やめるかもしれないだろ?
 そう、悪いことしないと世界はちっとも変わらない」

「法律を変えるのは、いつも悪人のおかげ。
 世界を変えるには、悪人が必要さ。
 そう、これは世界を変える唄」

幸福な大人を理解させるには、
やっぱりこのくらいしないとだめかもね。
通りすがる大人たち、
立ち止まって聴こうとしない大人たちへ。
これが最後の歌です。

「平和に暮らす僕なんて、
 説得力なんか持ち合わせていないけど、
 この国1番の事件を起こせば、
 この声はきっと届くと思うんだ」

「僕が盗んでしまったのは、
 生後間もない赤ん坊。
 ほら、赤ん坊が泣いてるぞ。
 赤ん坊を見失うぞ」

「夢は全国指名手配。
 懸賞金3億でどうかな?」

「被害に遭われたご家族に同情するだけの世間様。
 僕は赤ちゃん泥棒。
 この国1番の事件。
 でもね、ガザはきっと、
 万引きくらいの小さな事件なのさ。
 3億円を寄付する人よ。僕はここにいるよ。
 捕まえてくれよ。
 早くしないと早くしないと、
 救える命も救えないから」

「戦争知らない僕なんて、
 説得力なんか持ち合わせていないけど、
 この国1番の事件を起こせば、
 この声はきっと届くと思うからさ」

「僕が人質にとったのは、
 生後間もない赤ん坊。
 ほら、赤ん坊が泣いてるぞ。
 赤ん坊が死んじゃうぞ」

「夢は国一番の犯罪者。
 身代金3億でどうかな?」

「被害に遭われたご家族に同情するだけの世間様。
 僕は赤ちゃん泥棒。この国1番の事件。
 でもね、ガザはきっと、
 万引きくらいの小さな事件なのさ。
 3億円を寄付する人よ。僕はここにいるよ。
 早く殺してくれよ。
 早くしないと早くしないと、
 救える命も救えないから」

やっぱりこの歌歌うの心痛くて。
でも偽善じみた歌よりいいよね。
どうせ誰にも届かない。
温かなベッドで眠る世間様。
温かな世界で暮らす世間様。
ガザを見捨てた世間様。

今日はありがとうございました。

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