「家族」のイメージが根本から変わってしまった1冊【家族】葉真中顕著
「家族」という単語から
思い浮かべるものは何ですか?
私は、「家族の絆」とか「つながり」とかを
思い浮かべます。
きっと私が幸せな家庭で育ってきたからです。
今でも暖かい家族なのに変わりません。
しかし、本書は
このイメージを木っ端微塵に打ち砕きました。
「家族」にここまで恐怖と暴力を詰め込めるものかと思いました。
・家族は脆いもの
今ある家族はこんなに脆いものかと
打ちのめされました。
少なくとも平穏に暮らしていた5家族を乗っ取り、
粉々に壊しました。
その一家の子どもは主犯格の夜戸瑠璃子に洗脳され、養子にさせられました。
大人たちは殴り合いをさせられました。
「家族でない私が躾けているのに、
なぜ家族であるおまえたちは躾けないのか!?」と
しないといけない状況に追い込まれます。
一番最初に亡くなるのは、高齢者です。
若い人でも、瑠璃子の気に入らない人間は
酷く殴られ、亡くなっています。
「こんなに簡単に家族は壊れるのか」と
唖然としました。
・民事不介入で13人死亡
家族に取り込まれた人たちも
ただ黙っているわけではありませんでした。
有間家の3人(末の娘以外)は警察に駆け込みました。
「家族間のことだから」と
相手にされませんでした。
モチーフになった尼崎連続変死事件でも、
民事不介入で門前払いにしていたことが
問題になりました。
担当警察官は気を利かせて3人を
警察署の裏から逃がしました。
「別々に逃げたほうがいい」と提案した上で。
この家族の章が一番辛かったです。
※担当警察官のその後も登場しました。
・感想
「他人の家を乗っといておきながら、
家族も何もあったものではない」
この変な家族に対して思った感想です。
そもそも他人の家に乗り込んでおきながら
民事不介入とはどういうことかと思いました。
不法侵入じゃない? 窃盗にならないの?
疑問でしかありませんでした。
有間家は、瑠璃子たちが乗り込んできてから
月に20万円払わされていました。
そんなにお金を取られたら、まともな生活が送れないのは目に見えているでしょう。
関わったらやばい人間は、たとえ親戚でも
付き合いをもったらいけないと
身をもって学びました。
以上、ちえでした。
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