日常のものがたり④ おばあちゃんのラムネ
今日、おばあちゃんが入院したと連絡がきました。
おばあちゃんは93歳。
歩くのは少し大変だけれど、私よりもたくさん食べて、
ときには一緒に居酒屋さんへ行ったり、
春には花見をして、
孫たちと遊んでくれる。
つい最近まで、とても元気でした。
だから私は、どこかで本気で思っていました。
おばあちゃんは、このままずっと元気でいてくれるんじゃないか。
きっと100歳まで長生きしてくれるんじゃないか、と。
私は初孫で、
おじいちゃんとおばあちゃんは本当にかわいがってくれました。
家も近かったので、よく遊びに行きました。
遊びに行くと、
お菓子の箱にはたくさんのお菓子が入っていて、
瓶のラムネまで用意されていて。
おばあちゃんとたくさん話して、
一緒に買い物に行って、
それだけでなんだかとても楽しかった。
私が赤ちゃんだったころの話を、
おばあちゃんはよくしてくれました。
里帰りしていた母が自分の家へ帰り、
私に会えなくなるのが寂しくて、
おばあちゃんは泣いたんだよ、と。
泣き止まない私をおぶって、
近くの公園まで連れて行って、
泣き止ませてくれたんだって。
私が小学生のころ、
おばあちゃんは、ひいおばあちゃんの介護をしていました。
認知症がひどく、ずっと寝たきりだったひいおばあちゃんを、
昼も夜も、自宅でずっと面倒を見ていました。
あのころの私は、
その大変さも、すごさも、全然わかっていませんでした。
でもおばあちゃんは、文句ひとつ言わず、
どんなに大変でも、
私たち孫には、いつも優しかった。
私も歳をとってきて、
大好きだったおじいちゃん、おばあちゃんが、
一人、また一人と亡くなっていきました。
そして、最後の一人になったおばあちゃん。
私の息子たちのことも、
本当にかわいがってくれて。
息子たちも、おばあちゃんが大好きです。
いつか終わりが来ることは、
頭では分かっています。
でも、どこかでずっと、
私の周りの人たちは変わらないような気がしていました。
ずっとみんな元気で、
ずっとこのまま続いていくような気がして。
そんなわけないのに。
もし魔法が使えるなら、
ずっと一緒にいられたらいいのにな、
なんて思ってしまいます。
少しずつ、おばあちゃんの認知症も進んできて、
母が面倒を見るのが大変そうだったので、
私がサービス付き高齢者住宅への入居をすすめました。
「迷惑かけたくないから、
私もそういうところに入りたかったんよ」
そう言ってくれたけれど、
きっと寂しかったよね。
ごめんね。
たくさん会いに行くって言っていたのに、
忙しさにかまけて、
なかなか行けていないね。
ごめんね。
まだまだ、
一緒にやりたいことも、
食べたいものも、
話したいことも、たくさんあります。
だからおばあちゃん、
どうか、たくさんご飯を食べて、
元気になってください。
そんなことを思った、今日でした。
今度会いに行ったら、
また一緒にラムネを飲もうね。
小さいころみたいに。
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プロフィール
🌿司法書士ママ|みか
平成19年司法書士試験合格。
売買・相続などの不動産登記や会社・法人登記に15年以上たずさわっています。
家族の物語とともに、法律を“絵本のようにやさしく”お届けしていきます🍃
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