木材から2nmへ――王子HD参入で浮かぶ「日本素材連合」の底力
■ 100字要約
王子HDが木材由来フォトレジストで2nm以降へ参入。異業種勢も半導体材料で存在感を強め、日本の素材競争力が次世代工程で再評価されている。
■ キーワード(5つ)
• 2nmフォトレジスト
• 木材由来材料
• EUVリソグラフィ
• 先端パッケージ
• 日本素材産業
◾️記事の内容
日本は長年、半導体材料分野で強みを持ってきたが、現在、意外な企業がこの分野に参入している。日本経済新聞によると、Oji Holdingsは2nm以降のチップ向け材料事業を立ち上げる計画だ。同社は木材由来成分を用いたフォトレジストを開発し、2028年の商業化を目指している。2030年代には年間売上100億円を目標とする。
フォトレジストは回路パターン形成に不可欠な中核材料である。日本国内の紙需要が減少する中、王子HDは木材原料と既存設備を活用した化学品事業を成長ドライバーと位置付けている。
報道によれば、現在主流の化学増幅型フォトレジストは、さらなる微細化において限界が指摘されている。王子HDの木材由来レジストは2nm以降の性能要件を満たすことが確認されたという。
植物由来材料には金属不純物が含まれ、導電性が半導体製造において重大なリスクとなる。この課題に対し、同社は不純物除去および精製技術を高度化することで克服した。
材料メーカー各社は次世代EUVフォトレジスト開発を加速している。JSRは米国のフォトレジスト企業を買収し、韓国で2026年に生産開始予定の新工場を建設する計画だ。一方、Sumitomo Chemicalは有機小分子型レジストの開発に注力している。
王子HD以外にも、半導体分野で存在感を示す意外な企業がある。Kao Corporationは2025年末、台湾・新竹に精密洗浄センターを設立すると発表した。日本・和歌山に続く2拠点目で、2026年に稼働予定である。同施設はCoWoS、CoWoP、FOPLPといった先端パッケージ技術向けの高度洗浄ニーズに対応する。
また、Toto Ltd.はセラミック技術を活かし、ウェハを固定する静電チャックを供給している。AIデータセンター向け需要拡大が同事業を押し上げている。
さらに、AjinomotoはGPU・CPU基板向けABF材料で世界シェア95%以上を占めている。
◾️考察
紙、洗剤、食品、衛生陶器――分野は異なっても共通基盤は高分子化学、超微量不純物制御、表面処理技術である。日本企業は“超高純度”という参入障壁の高い領域に強い。
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