学遊高校あそび部!第三話


第三話 「ケイドロ」

あそび部部室で、遊、涼太、圭介が話している。
「部長!今日は何して遊ぶんや?」
「そうね〜、じゃあ今日は…」
その時、部室の扉が開けられ、入ってきたのはーー
「よう、久しぶりだな」
ーー焼けた肌に鋭い目つき、そして高校生とは思えない筋肉を纏った男であった。
「「(ふ、不良が来たーー!!)」」
涼太と圭介は震えている。
「あら、外崎くん!久しぶりね!」
「!?…ぶ、部長、お知り合いの方ですか?」
「知り合いも何も、彼がこの部活の副部長よ?」
「「え」」
「あそび部副部長、外崎 大成(そとざき たいせい)だ。よろしくな」
「「えぇーーーーーー!!!!!!」」
二人の声が響いた。


「ハッハッハ!なるほど、俺が不良に見えたのか!」
「その…すみません」
「いや、いいんだ。それもこの美しい筋肉の代償だと思えばな」
「外崎くんは筋肉バカなのよ」
「バカとはなんだ。筋肉はいいぞ。鍛え上げた筋肉は全てを解決する」
「はいはい。それもう何十回も聞いてるわよ」
「(仲良いんだなぁ)」
「ところで今日はどうしてここへ?ラグビー部の助っ人はいいの?」
「ああ、『外崎強すぎて怖い』とのことで追い出された」
「現役ラグビー部に勝つあそび部て…無茶苦茶やな」
「という訳で、今日から俺もここに来るぞ!」
「それは朗報ね!じゃあ折角だし今日は、外崎くんの好きな遊びをしましょう!」
「おっ、いいのか。なら…ケイドロはどうだ?今日はサッカー部が休みの日だから、そこを使わせてもらおう」
「良いわね!じゃあグラウンドに行きましょう!」

あそび部移動中…


グラウンド
「さて、じゃあまずは…ルールの確認をしておくか」
「あ、それならわたしg


外崎 大成の外遊び解説
(読み飛ばしても良いぞ!)
その一 ケイドロ(地域によってはドロケイとも呼ばれるらしいぞ!)

1.チーム分け
 まずは参加者を泥棒チームと警察チームに分けていくぞ!泥棒が逃げる役、警察は追いかける役だ!
2.刑務所づくり
 泥棒が入る刑務所を作るぞ!地面に円を描くのがオススメだ!参加人数に応じて広さを考えよう!広くするほど警察が不利になるぞ!
3.ゲームスタート
 泥棒がフィールド内で逃げ、少し時間を置いて警察が捕まえにいくぞ!
4.逮捕されたら
 警察に捕まった泥棒は、刑務所に入れられるぞ!でもまだチャンスはあるぞ!
5.救出・脱獄
 まだ捕まっていない泥棒が、刑務所に捕まっている泥棒に触れると、捕まっている泥棒を解放する事ができるぞ!警察はこれをなんとしても阻止しよう!
6.勝敗
 制限時間内に泥棒を全員刑務所に入れれば警察の勝ち!逆に、それまでに誰か一人でも捕まっていない泥棒が残っていれば、泥棒の勝ちだ!

以上!外崎 大成の外遊び解説でした!


「また仕事奪われた…」
「まあまあ」
「さて、ルールの確認ができたところで…チーム分けだな」
「チーム分け言うても…4人しか居ませんで」
「うむ。だから俺が一人で警察をやろうと思う」
「え?良いんですか?」
「ああ、それが一番面白くなりそうだからな…制限時間は5分でいこう」
大成はそう言って、サッカーゴール二つ分ほどの広さの円を作った。
「刑務所広ッ!しかも5分て…流石にワイらを舐め過ぎやで」
「フフッ、流石の自信ね。でも、この子達も甘くはないわよ!」
「が、頑張ります!」
「うむ!では…ゲームスタートだ!」


「面目ない」
「ホンマにな」
結論から言うと、涼太は開始10秒で捕まった。
「だってしょうがないじゃん!あんなに速いと思わなかったんだよ!」
「まあワイも人のことは言えんけどな…」
圭介は涼太よりは保ったが、30秒足らずで捕まった。つまり、二人合わせても1分かからずに捕まってしまったのだ。
「いや、バケモンやであの人。逃◯中のハンターより速いやろ」
「今は刑務所の周りをグルグルしてるし、部長も手を出せないよね…」
「いやでも、誰か一人でも逃げ切れば勝ちなんやろ?なら部長はこのまま隠れとるのが一番なんやないか?」
「それはつまらないわね!英野くん!」
二人が声のした方を見ると、遊が堂々と仁王立ちしているのが見えた。ーー100メートルほど先で。
「いや、なんでこの距離で俺たちの会話聞こえんねん、地獄耳か」
「地獄耳よ!!」
「あ、マジや、すっご」
すると、大成が遊を待ち構えるように立った。
「わざわざ正面から来てくれるとはな!捕まえて欲しいと言ってるようなものだぞ!」
「いいえ!私は捕まらないわ!そして二人も助ける!」
「ほう…やってみろ!!」
大成は駆け出した!
「やっぱり速い!…え!?」
なんと、遊は全く動こうとしない。
「何しとんのや!部長!はよ逃げな!」
大成が遊に迫る!あと10メートル!
すると遊は、上を指差しーー
「あー!あんなところに空飛ぶプロテインが!」
「何!?どこだ!プロテイン!!」
ーーその隙に、刑務所の方へ駆け出した!
「ええええぇぇ!!!???」
「どんな作戦やねん!!!」
「ハッ!騙された!」
「あんたアホやろ!!」
既に遊と大成の間には50メートルほど空いていたが、大成も賢明に追いかける。すると今度はーー
「あー!あそこに野生のボディビルダーが!」
「えぇ!?ボディビルダー!?どこだ!?」
「やっぱアホやろ!!」
そして、大成を突き放した遊は、捕まっていた二人を解放した!そしてーー
「5分経過…俺の負けだな」
ーー泥棒チームの勝利!


「いや〜楽しかった!またやろうな!」
「しばらく追いかけられんのはこりごりやわ」
「それにしても、部長もかなり速かったですよね」
「フフン、そりゃあ私だって外崎くんほどじゃないけれど、あらゆる遊びをするものとして少しは鍛えてるわよ!」
「(ああ、だからあの時(※第一話参照)すぐ捕まったのか」
「改めて、運動が好きな筋肉バカの俺だが…これからよろしくな!」
大成は、ニカッと笑いながら言った。
「はい!」

大会まで 86日  
                 つづく

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