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可愛いおばあちゃんになるの

女王蜂のなんらかの曲を聞いていた際に「可愛いおばあちゃんになるの」という歌詞が出てきて、それ以外にも昔から漫画やらなんやらで「可愛いおばあちゃんになるのが目標」といった女子たちの話を時々耳にするけれど、「可愛いおばあちゃん」ってどうやったらなれるのだろうか。とふと思った。
確かに私だって、可愛くないおばあちゃんと可愛いおばあちゃんなら、そりゃあ可愛いおばあちゃんになりたい。けれど現段階で「可愛くないアラフォー女性」である私が、80代くらいになった時に「可愛いおばあちゃん」に果たしてなれるのだろうか。なれる気がしない。「ふてぶてしい変な趣味のアイタタタなババア」なる未来しか今のところ見えないぞと思ってしまう。


だがしかし、よく考えるととても身近なところにロールモデルがいた事を思い出した。うちの母方の祖母である。可愛らしい顔立ち、声も喋り方もやわらかく品がある。
祖母といえば忘れられない出来事がある。今から20年程前、まだ実家に住んでいた頃に祖母がうちの実家に遊びにくる事になった。私はその日普通に大阪に遊びに出かける予定で一人で家を出て最寄り駅に向かうと、駅の出口のところに、品のいいワンピースを着た可愛いおばあさんが一人佇んでいた。「なんか品のいいおばあちゃんだなー」と思っていたが近づくにつれ自分の祖母である事に気づいたのだ。母が駅に迎えに行く事は知っていたが、聞いていた到着時間よりかなり早かった。なにをするでもなく、待合のベンチに座るでなく、前に手を揃えカバンを持ってぼーっと佇んでいるので驚いて声をかけると「早くついたから」との事だった。祖母は携帯を持っていなかったので私は携帯(ガラケー)で母に電話して早めに迎えにきてもらって解決したのだが、私はこの時はじめて「うちの祖母は品のある可愛いおばあちゃん」であると気づいた。子どもの頃はそんな事全く思わなかったが、大人になると見方が変わるのだなとしみじみ思った。

しかし、私は祖母と全く似ていない。タイプも全く違う。ちなみに言うと母もちょっと系統が違う。つまり孫である私が彼女のような「やわらかい雰囲気の可愛いおばあちゃん」になれる要素は今のところ一ミリもない。残念。

でも可愛いおばあちゃんと言ってもいろんなタイプがいる。「可愛い」かどうかは分からないが、海外スナップやインタビューなどで見かけるおしゃれで、自由で、自分の好きなように生きてるファンキーなおばあちゃんにも私は憧れる。80代でもビキニを着て、口紅引いて、おしゃれして楽しんでるマダム達は本当に輝いて見えるし、ジャムとか色々手作りして丁寧な暮らしを楽しんでいる方も素敵だし、いろんな「素敵」がある。

そういえば大昔に、某イギリス系アパレルショップに勤めていた時に、ベテラン大女優のNさんが来店されたことがあった(しかも気に入ってくれたのか2日連続で来てくださった)。私は彼女の事は知らなかったのだが、「めちゃくちゃファンキーでおしゃれで都会的なおばーちゃんだな」と思いながら接客していた。その後一緒にレジで対応した同僚さんから「あれ大女優の◯◯さんやで」って言われて「!」となった。「洗練されている」とはこういう事か・・・おしゃれや素敵になる事に年齢は関係ないな、と思わされる出来事だった。

人間はどうあがいても年を取ることは避けられない、でも私達にはまだ「可愛い、素敵なおばあちゃん」になれるかもしれないという切り札がある、と思うのだ。いくつになっても未来に希望を持つ事はいい事なのである。


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