テオドシウス1世
世界史の「この人、気になる!」8
オヤジブログ怪気炎 vol.167
ローマ帝国が東西分裂する前の実質最後の統一皇帝がテオドシウス1世です。
ミサ曲を歌うと、ど真ん中にクレドという曲がありましてキリストへの信仰告白が表現されます。「キリストは神の子である」と。この教義の元になったニケイア(ニケア)信条を深く信仰していたのがテオドシウス1世。歴史上キリスト教を国教とし、古代オリンピックを廃止したのも彼でした。
この頃のローマ帝国は、侵入してくるゴート人が対策に追われていて、その防衛ラインはドナウ川岸であった。テオドシウス1世は侵入を防ぐ戦いに勝利するが、最終的にはゴート族の移住を認める。これは納税義務を伴わない移住で、これ以降ゴート人の南下は更に強まっていき、やがて西ゴートの王アラリック1世の侵攻を招いてしまう。
なぜゴート人との戦いを継続できなかったのか。当時のローマ帝国の東端はサーサーン朝ペルシアと接しており、アルメニアを巡る争いが起きていた。ペルシアの情勢が不穏な動きを見せると、ゴート人との戦いをひとまず収束させなければならなかったのです。
テオドシウス1世は、コンスタンティノープルに常住した最初の皇帝でもありました。帝国の版図を維持するために、自らがどこに住むのが最善であるのか、その選択の結果であったように思えます。
