【裁判傍聴記 番外編】初めてでも怖くない!裁判傍聴のやり方と注意点ガイド
こんにちは。今回は、「初めて裁判傍聴をする方」のために、裁判傍聴の具体的な流れと、知っておきたい注意点を分かりやすく説明していきます。
はじめに:裁判傍聴はこわいものではない
裁判傍聴と聞くと、「敷居が高そう」「何となくこわそう」と思う方もいるかもしれません。でも、実際はそうではありません。
裁判は誰でも無料で傍聴でき、事前申請や予約もいりません。「今日、ちょっと時間が空いたから行ってみようかな」と、思い立ったときにフラッと行ける、とても開かれた場所なんです。
私たちが普段、テレビやインターネット上で見ている事件。そこでは語られていない、「別の側面」が「事件の背景」を、生のやり取りを通して知ることができます。
それでは、具体的に傍聴するときのポイントを解説していきます。
まずは裁判所に行ってみよう
1.どの裁判所がよい?
おすすめは地方裁判所です。民事、刑事事件ともに件数が多いので、お近くの地方裁判所に行ってみましょう。
※注意※
家庭裁判所や簡易裁判所などで扱う非公開の事件(調停、審判等)は傍聴することができません。
2.服装、持ち物の注意点
基本的には映画館や図書館に行くような感覚で大丈夫ですが、いくつかルールがあります。
服装: スーツでなくてもOK。カジュアルな普段着で問題ありませんが、あまりに派手な格好や、場にそぐわない露出の高い服装などは避けましょう。
持ち物: メモ帳とペン、ハンカチがあれば十分です。「ただ見てみたい」という方は、手ぶらで行っても全く問題ありません。
持ち込みNGなもの: 危険物はもちろん、メッセージ性のあるもの(はちまき、ゼッケン、たすき、腕章、旗、プラカードなど)は持ち込めません。大きな荷物も避けた方が無難です。
スマホ・携帯電話: 持ち込みはできますが、館内での撮影・録画・録音・配信は一切禁止されています。法廷内に入る前に、必ず電源をOFFにしましょう。
法廷内のルール: 私語は厳禁です。静かに聴きましょう。また、飲み物の持ち込みはできますが、法廷内で飲むのはNGです(水分補給はロビーで済ませましょう)。入退室は自由ですが、ドアの開け閉めが響くため、頻繁な出入りは控えるのがマナーです。
3.到着から傍聴までの流れ
裁判所に入館する
裁判所によっては、入り口で空港のような手荷物検査(金属探知機ゲート)があります。
「開廷表」をチェックする
ロビーや受付付近に、その日行われる裁判のスケジュールが書かれた「開廷表」が置いてある(またはタッチパネルがある)ので、それを見てどの事件を見るか決めます。
法廷に向かう
多くの裁判は10:00頃から始まりますが、たまに9:45スタートといったものもあるので、少し早め(9:30〜9:45頃)に到着しておくと選択肢が広がります。
4.どの裁判がおすすめ?
初めての方に一番おすすめなのは、刑事事件の「新件(しんけん)」です。
新件とは、その事件の「第1回目の裁判(初公判)」のこと。事件の概要がイチから説明されるため、予備知識がなくても内容が一番よく分かります。
ここで、開廷表によく書かれている「審理名」について簡単にまとめておきます。
【刑事裁判の流れ】
新件(第1回目の初公判) ➔ 審理(2回目以降。証人尋問など) ➔ 判決(結論の言い渡し)
【民事裁判の流れ】
第1回弁論 ➔ 弁論(証拠調べ) ➔ 判決
狙い目のスケジュール
開廷表で「新件」と書かれていて、予定時間が「50分〜1時間」程度になっているものは、被告人が罪をすべて認めているシンプルな事件(自白事件)である可能性が高いです。この場合、1回の時間内で「最初の続き」から「検察官の求刑」まで一気に進むため、裁判の全体の流れを丸ごと1回で傍聴できるので非常におすすめです。
5. 人気の「裁判員裁判」について
殺人事件などの重大事件を扱う「裁判員裁判」は、非常に注目度が高く、事件によっては傍聴席が満席になって見られないこともあります(法廷内での立ち見はできません)。
裁判員裁判がいつ行われるかは、各裁判所のホームページに事前に掲載されています。
(一例 宇都宮地方裁判所)
裁判員裁判開廷期日情報 | 宇都宮地方裁判所/宇都宮家庭裁判所/栃木県内の簡易裁判所
気になる事件がある場合は、あらかじめ日程を調べてから行くのも手です。
裁判傍聴をすることで得られるもの
① ニュースの「解像度」が変わる
事件のニュースやネット記事を見たとき、その罪状や量刑のイメージが具体的に湧くようになり、以前よりも社会の出来事が立体的に見えるようになりました。 また、実際にニュースになっていた事件の傍聴に行くと、15秒のニュース枠ではカットされてしまう「犯行の背景」や「当事者の人間像」を深く理解することができます。
② 現代の社会問題がリアルに見えてくる
貧困、移民問題、闇バイトなど、メディアの向こう側の出来事だと思っていた社会問題が、いま目の前で起きているんだという感覚をリアルに肌で感じます。「なぜこの事件が起きてしまったのか」という、根本的な原因について深く考えさせられるようになります。
最後に
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
もともと法律に全く関心がなかった自分が、まさかこんなに裁判傍聴にハマるとは思いませんでした。お金もかからず、気軽に行けて、なんなら隙間時間にでも行けてしまう。それが裁判傍聴の魅力です。
もし少しでも興味を持たれた方がいたら、ぜひ一度、平日に裁判所へ足を運んでみてください。良い意味で、ものの見方や価値観が変わる体験になるはずです。
今後は、具体的な傍聴記はもちろん、判例から自分なりに考察する記事なども書いていく予定です。よければまたブログに遊びに来てくださいね。では。
