さとりをひらいた犬
上司のPCの電源ボタンを押す夢を見ながら、「さとり、ひらいてますか?」と寝言を言っていた ねこねこです。
夢から覚めると「さとりをひらいた犬 ほんとうの自分に出会う物語」という本が玄関の前にAmazonと書かれた紙に包まれ無造作に置かれていました。
仕方ないなと思いながら読んでみるとあっという間に読み終わって目頭が熱くなりました。
この本は、勇かんな猟犬のジョンが主人公の物語です。ジョンは主人や仲間に囲まれ、それなりに満足した暮らしをしていました。でも、ある日、死にかけた一匹の狼との出会いをきっかけに、「ほんとうの自分」「ほんとうの自由」を探す旅に出る決意をするのです。彼が目指すのは「ハイランド」と呼ばれる伝説の聖地。そこは、すべての生命が本当の自分を見つけにくる場所で、本当に自由になった者だけがたどり着けるというのです。
旅の途中、ジョンは様々な困難に出会います。特に印象的だったのが、ベレン山で出会う「赤い魔獣」の話です。赤い魔獣は、山に登ろうとする者を恐怖に陥れる存在なのですが、ジョンは一度、その魔獣を見て怖くなり逃げ出してしまいます。でも、後で気づくのです。あの魔獣はただ眠っていただけで、怖いというのは自分自身が作り出した「幻想」だったということに。現実にあるのは「危険」だけで、恐怖は心が生み出す「影」なんだそうです。恐怖に囚われると、まるで自分で作った「奴隷の牢獄」に入ってしまうようなものだと・・・。
ジョンはまた、旅の途中で「三位一体」という考え方にも触れます。私たちの存在は、体、エゴ、そして魂の3つからできているというのです。体はこの世界を生きるための乗り物、エゴは生き残るための機能。多くの人はこの体とエゴだけで生きていて、それはまるで魂が死んでいる「抜け殻」のような状態なのだと知りました。でも、本当は魂こそが私たちの本質であり、その魂の声を聴きながら生きることが何よりも大切なんです。
この本を読んで、私は、もしかしたら自分もジョンのように、誰かが決めたレールの上を歩いているだけなのかもしれないな、と思いました。安定した生活の中で、怖いことや不安なことから逃げて、本当の自分の声に耳を塞いでいたのかもしれません。
特に、「恐怖は幻想」という言葉は、私の心に深く響きました。これまで、新しいことに挑戦しようと思うたびに、「失敗したらどうしよう」「周りにどう思われるだろう」といった「恐怖」で足がすくんでしまうことが多かったのです。でも、この本を読んで、「あ、この怖さは、自分で作り出しているだけなのか」と気づいたのです。
そこで、思い切って小さなことですが、以前からやってみたいと思っていたけれど、なんだか怖くて踏み出せなかったことに挑戦してみることにしました。それは、一人で新しい事を始めてみることです。最初は緊張しましたが、「これは幻想だ、大丈夫だ」と自分に言い聞かせて一歩踏み出してみたら、思っていたほど怖いことは何も起こりませんでした。それどころか、新しい出会いがあり、自分の世界が少し広がったように感じたのです。
この体験を通して、「行動を変えたら結果が変わる」ということを実感できました。恐怖に立ち向かうというよりは、それが幻想だと見抜き、その先にある「やってみたい」という魂の声を信じて行動してみた、という感覚です。
ジョンの旅は続きますが、最終的に彼はハイランドに到着します。(ネタバレになるのでどこにあるかは言えません)そして、「本当の自由」を手にいれた後、初めて「ほんとうの自分」が現れたのです。
この本は、仕事や人間関係、お金のことなどで悩んでいる人、自分がなんのために生まれてきたのか、どう生きたいのかと考えている人に、きっと勇気をくれる本だと思います。自分の心の声に耳を澄ませること、そして、立ち止まらせる「恐怖」は実は幻想なんだと気づくこと。
さとりをひらいた犬 ほんとうの自分に出会う物語 は、人生について深く考えるきっかけを与えてくれる、心温まる寓話です。物語としてもとても面白く、すいすい読めてしまうのに、たくさんの大切な学びがありました。もし、今の自分に少しでもモヤモヤを感じているなら、ぜひ手に取ってみてください。きっと、あなたの「ほんとうの自分」を見つける旅の、素敵な羅針盤になってくれると思います。
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