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forgiveness1
無理せず、小さなことから。
六月の朝の空気は、少し特別だ。
窓を開けると、まだ涼しさを残した風が頬を通り抜ける。
空は淡く明るくて、夏の気配が、遠くからこちらを見ている。
最近、ふと思った。
朝活、してみようかな、と。
何かが変わりそうな気がした。
……いや、違う。
本当は、少し変えたいのだと思う。
気づけば一日が驚くほど早い。
やりたいことも、考えたいことも、ゆっくり味わいたい季節さえも、あっという間に夕暮れに追い越されてしまう。
だから、もう少し一日を長くしたい。
自分の時間を、ほんの少し増やしたい。
とはいえ、無理はしたくない。
朝五時に起きて完璧なルーティンを作るような、きらきらした挑戦じゃなくていい。
もっと小さくて、やさしい始まりでいい。
例えば。
少しだけ早く起きて、お気に入りのカップで温かいコーヒーを飲むこと。
静かな部屋で、まだ眠そうな身体をゆっくり伸ばすこと。
窓の外の空を見て、今日の雲の形を眺めること。
ノートを開いて、「今日はどんな日にしよう」と一行だけ書いてみること。
そんな小さなこと。
でも、不思議だ。
朝の数分は、思っているより広い。
みんながまだ動き出す前の時間には、少しだけ秘密の余白がある。
その余白に、自分の好きなものを置いてみる。
香り。
光。
静けさ。
小さなワクワク。
それだけで、同じ一日なのに、どこか新しい物語の始まりみたいに感じるから不思議だ。
無理せず、小さなことから試してみようかな。
案外、季節が変わる時みたいに。
気づかないほど静かに、でも確かに。
私の毎日も、少しずつ夏色に変わっていくのかもしれない。
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