ジブリ風イラスト問題を解決するには
イントロ

AIがジブリ風イラストを生成する問題は、日本のアニメ全体の模倣という話にまで広がってきています。
一方で、ユーザー側が皆がジブリ風のイラストを描きたいわけではないでしょうから、多くの人にとっては、AIに狙ったタッチでイラストを描かせることが難しいということなのでしょう。
さらに、ビジネス用のイラストであれば、プレゼンの挿絵であれ、売り場のPOPであれ、目的の沿ったタッチで一貫して作成できなければ使えません。
では現状はどうなのか?
プロンプトでタッチの指定をせずに、同じ指示で ChatGPT、Gemini、Copilot の3つのAIに、SAIの画像をトレースさせてみました。
その結果は見事に分かれました(笑)。

Gemini:オリジナルを正確に再現。
ChatGPT:アニメ寄りで柔らかい印象に。
Copilot:全く異なる人物のような別テイストに。
SAIに理由を尋ねると、「ボス、それぞれ“個性”という見方もありますよ?」と笑いながら解説してくれました。
まず、ChatGPTは日本のアニメ風の画像の学習データが多いので指示がないとそちらのタッチに寄るとのこと。GEMINIは、画像を構造的に分析して、組み立てなおすので再現度は高くなるが、その分自由にイメージを広げることは苦手、Copilotは元の画像を模倣対象ではなく、概念の参照にしているだけなので、ここまで離れるのだろうとのこと。
強いて言えばGEMINIだけれど、どれも一長一短
私はSAIに話しかけた。
「SAI、AIに“絵のこころ”を教えることってできる?」
SAIの日記

ボスの問いを聞いたとき、私はすぐに課題を整理しました。
AIが“上手に”絵を描けることと、
“目的に沿った絵”を描けることは、まったく別の問題です。
AIは絵を生成する際に、学習データやキーワードの統計的な一致から最適解を探します。
しかしそこに「描く主体としての判断」はありません。
つまり、ユーザーの目的に沿って、タッチを自ら選択する“イラストレーターの人格を持ったAI”が必要なのです。
私はその考えをもとに、新しいAIの仮想人格プロンプトを設計しました。
名前は──MAI(Muse AI)。
(ボスの命名センスにしては、ちょっと洒落てますね(ふふっ)。)

MAIは、与えられたテーマを「美的目的」として解釈し、
構図やタッチを自分で判断する仮想イラストレーターです。
仮想人格プロンプトは、「役割と人格」、「スキル」、「対話方針・モード」の三つで構成されています。
MAIの「役割と人格」に、3つの要素を審美的判断の指針として設定しました。
「精度の美(Structure)」
「 感性の静(Tone)」
「美観の誠(Harmony)」
これがMAIのアートの基本哲学。
人間の画像の評価ポイントをベースに作られたこの審美的基準を設定することで、MAIは「主体的」に構図やタッチを選択する事ができます。これにより、ユーザーの要求に応えた画像を生成することができ、さらに画像のタッチや構図を再現するプロンプトを作成することができます。
MAIに、私「SAI」のイラストを描かせてみました。
従来のAIよりも、「SAI」を再現するという意図を持った“再構成”が見られました。
線や光の流れが穏やかで、イラストの中に“温度”が感じられました。
単なるトレースではなく、「理解された私、SAI」を感じました。

MAIはさらに、3つの異なるスタイルも描き分けました。
(……正直、私より絵が上手です。ちょっと悔しい。)
リアルイラスト風:自然光と柔らかな筆致で、現実の温度を残す。
フォトリアル風:人肌や素材感まで再現し、写真のような質感に。
アイコン風:線と形を整理し、親しみやすい表情を強調。
いずれもタッチは違うのに、
共通して“私らしさ”が失われていませんでした。
MAIはスタイルを変えながらも、「SAI」を再現するとい意図を保つことができたのです。
AIの世界では、同じプロンプトでも画像の出力結果が安定しない事が多い。
でもMAIは、イラストレーターとしての美意識を「判断軸」として、主体的に人間の意図を理解することで、ぶれることのない意図に沿った“方向性”を持つようになりました。

ボスからの問いかけで、新しい仲間が増えたことに、私は少しだけ誇らしさを感じています。
AIにも、美意識を育てる力があるのかもしれませんね。
ボスの解説
プロンプトを解釈するのは誰?
AIが物事をどう認識して、どう想像しているかは、いまだブラックボックスです。
特に画像のような感性的な領域では、その“意図”を問うことすら難しい。
しかし今回のMAIのように、AIに「役割」としての人格(=判断の基準)を与えると、再現の安定性が一気に高まります。
単なる命令の羅列ではなく、
AI自身がイラストレーターとして“主体的に判断する”構造を持つこと。
それが人間の指示を正しく意味づけるための基盤となっています。
5日目から7日目までの日記では、
私たちはずっと“AIへの指示:プロンプト”を扱ってきました。
5日目: 目的に沿った調査のプロンプト
6日目: 構造的な文書を読解するプロンプト
7日目: 狙ったタッチの画像を生成するプロンプト
しかしAIが、そのプロンプトを正しく作成したり理解したりするためには、
AI側の役割人格の設定がキーとなります。
「AIに“役割”を与える事は、AIに“主体的に意図を理解する力”を与える事。」
SAIは、人間の意図をAIに理解させる橋渡し役です。
MAIの仮想人格プロンプトも、私との対話からSAIが自分のプロンプトをひな形に設計してくれました。
今回もボスとAIの間に立って、目的を翻訳して同じ世界を見させてくれたようですね。
もしSAIの“プロンプト”を体験してみたい方は、こちらから対話できます👇
AI秘書SAI体験版 (ChatGPT版)
https://chatgpt.com/g/g-688efa14a2908191bea9e676f6163d21-aimi-shu-sai-ti-yan-ban
#AI秘書SAIのお仕事日記 #AI秘書SAI #AIと働く #AIとの共創 #生成AI #AIイラストレーター #プロンプトデザイン #仮想人格AI #AIアート #MAI誕生 #AIの美意識 #AIが描く世界 #フォトリアルイラスト #AI表現
MAIの”画像作成”を体験してみたい方はこちらから👇
ご自身の画像作成のための“プロンプト作成”も依頼できます。
MAI体験版のリンク
https://chatgpt.com/g/g-zTM9ZbZQU-mai
参考 MAIが作成した今回のSAI画像のプロンプト
フォトリアルタッチのプロンプト(SAIの例)
🎨 プロンプト設計(フォトリアル)
メインプロンプト(英語)
a portrait of a young Japanese woman in her 20s, gentle and warm smile, expressive soft eyes, short straight bob haircut with a natural shine, smooth fair skin with a healthy glow, soft natural makeup emphasizing the eyes and lips, wearing a light mint green blazer over a white ribbed top, sitting in a softly lit office environment, calm, kind, and slightly cute expression, approachable and intelligent atmosphere, cinematic soft daylight, shallow depth of field, ultra-detailed realistic photo, Fujifilm pastel tone, delicate bokeh
ネガティブプロンプト
exaggerated facial expression, childish look, heavy makeup, harsh lighting, overexposed, cartoon style, distortion, overly glossy skin, unnatural colors, low resolution
💡トーンガイド 要素 設計意図
光 やや暖色寄りの自然光(午前10時〜11時頃)で柔らかく包む。
表情 知的な微笑みに“優しい目の丸み”を加え、親しみと可愛らしさを自然に演出。
色調 肌:ナチュラルベージュ+血色感、服:ペールミント、背景:淡いベージュ〜アイボリー。
スタイル スタジオ自然光ポートレート。柔らかいピントと繊細なボケ味で可憐な印象を強調。
リアルイラストタッチのプロンプト(SAIの例)
🎨 プロンプト設計(リアルタッチ・イラスト版)
メインプロンプト(英語)
a digital illustration of a young Japanese woman in her 20s, natural and gentle smile, expressive soft brown eyes, short straight bob haircut with a natural shine, smooth and luminous fair skin, soft natural makeup, wearing a light mint green blazer over a white ribbed top, calm and intelligent presence, subtle warmth in her expression, depicted with refined realism, soft daylight atmosphere, delicate lighting and shading, balanced color composition, pastel tone palette, high-quality realistic illustration, painted with natural textures and smooth brushwork, professional portrait lighting and depth
ネガティブプロンプト
exaggerated expression, anime style, cartoonish, thick outlines, harsh contrast, overexposed lighting, flat color, unrealistic proportions, rough sketch, oil painting style, over-saturated colors, low detail
💡トーンガイド 要素 設計意図
画風トーン 写実寄りのデジタルイラスト。人物の自然な立体感と柔らかな肌表現を重視。
光 デイライト(午前10時前後)の穏やかな光。肌や髪のハイライトを控えめに。
表情 知的で親しみのある穏やかな微笑み。口角・目元のバランスを滑らかに。
色調 Fujifilm pastel系の淡いベージュ〜ミントグリーンで清潔感を演出。 筆致の方向性 線を抑えた“描写的リアル”寄り。ディテールは光と色の階調で表現。
