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【毎週ショートショートnote】最低二万里
朝鮮への使いが、三年の年月を経て戻った。
「ご苦労。
ところで、目的の品は持って来れたのであろうな。」
桐の箱をすーっと持ち上げると、中から赤黒い茶碗が現れた。
「これは『陶器』ではないか!
おのれは何を聞いておったのか!
儂は朝鮮に渡り『磁器』を持て、と言ったはずじゃ!
結構丁寧な口調で、「白くてツヤツヤしているヤツだよ、間違えるなよ、合図じゃないぞっ」て、確と伝えておったはずじゃろがい!」
ぱりーん。
「あ。」
「何が、あ。じゃ!
こんな物、殿に見せるまでもないじゃろがいぃぃぎぎぎ器器…!」
「家老が御乱心じゃ!
いつも御乱心じゃが、今回は結構強めに御乱心じゃ!」
家臣たちは月曜日の朝礼が如く、だらだら集まった。
「はにゃ!?
コ…コレ、アレじゃない?
結構イイ感じのヤツじゃない?」
「え?もしかして儂、やっちゃった?
とりあえず、金継しよ。それで謝っちゃお」
*
「コレは見事也。
お主の名を取りコレを『二万里焼』とす」
「ははー。有難き幸せ」
アイツ最低だな。
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