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『ボラード病』を読みました

吉村萬壱さんの『ボラード病』を読みました。
面白かったです。
神経質な母親の元で暮らす、娘の視点で語られる話です。作中常に不穏な感じを漂わせています。主人公の穿った視点や、所々引っ掛かりのあるセリフにぐいぐい引き込まれて行きました。文体も「ですます調」で、更に不穏さが増していきます。
後半に進むにつれ、その不穏さの伏線が回収されて行くのですが、何より発行年が2014年と、あのあたりの日本に蔓延っていた空気のメタファーだと、じわじわ分かって来る構成が痛快でした。
今、吉村さんの『虚ろまんてぃっく』という短編集を読んでいます。何でこんな悪趣味な事をわざわざ書いちゃうの感が、まさに僕の好みです。
僕はあとがきから読んでしまうタイプなのですが、そこで自ら(嫌な気持ちになるから)「読み返さない」、と言っちゃってるのが面白かったです。

話は180度変わるのですが、先日、道を歩いていると前を20代くらいの男がスマホを見ながら歩いていました。歩みが遅かったので追い抜いたら、角食パンを食べながらスマホを見てました。「少女漫画の一コマ目か」とツッコミたかったです。「遅刻遅刻〜!」と言いながら走って来る同級生の女と角を曲がったところでぶつかれば良いのに、と思いました。
パンの白さが朝日に映えて鮮やかでした。

(終わり)

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