毎週ショートショートnote|俊敏ポルチーニ茸
俊足の磯端と谷沢が脚を骨折して、センターを守れる外野手が居なくなった。連鎖反応的に主砲のセイエスが絶不調になり、キャプテンの清美谷も昔のようにボーンヘッドを繰り返すようになった。それから日ハムは20連敗して、一気に最下位に転落した。
そこで日ハムが緊急招集した外国人はイタリア人だった。
『一番、センター、マッテオ』
とスタジアムにアナウンスが響く。イタリア人らしい陽気なラテン音楽が鳴る。
150センチくらいのドラム缶体型の男が登場した。ストライクゾーンが小さ過ぎて、フォアボールになった。
マッテオは一球目から盗塁し、キャッチャーが二塁に送球した。そのとき既に彼は三塁を回っていた。慌てて二塁手が本塁に返球しようとしたが、間に合わなかった。
結局この試合、彼のホームスチールだけで四点取って勝利した。
試合後、マッテオにドーピング検査が施された。大量のポルチーニ茸の成分が検出されたが、それは別に普通の食べ物だったし、問題なかったから日ハムは日本一になった。
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