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【毎週ショートショートnote】髷はタイを知る。

「ちょぴ。ちょぴ。ちょぴ。」
優勝力士の頭にびんづけ油を塗りたくる。

タイの尾頭付きが振る舞われた。
正直言って、こんなの食べづらくて敵わん。

ひとくちだけ食べて、写真を撮る。
あとは付き人たちに任せておく。

彼らは丁寧に身を取って、炊き込みご飯に入れる。
残った尾頭もちゃんこ鍋の出汁に使う。

「まあまあだな。これ。」
力士は言う。

付き人たちは思う。
この人は相撲が強いだけで、何ひとつ見習うことはない。と。

力士は寝てしまった。

「ちょぴ。ちょぴ。ちょぴ。」
力士の髷にタイの出汁を塗りたくる。

部屋がいい香りに包まれた。

力士は匂いにつられて目を覚ました。

自分よりも三倍くらい大きなタイ。
清め塩を土俵に撒く。

「塩釜焼きにしてやるよ。」

力士の風上にもおけない暴言。

「のこった。」

ズシーン。
一瞬で力士の負け。

引退である。
断髪式。
「ちょき。ちょき。ちょき。」

不思議な夢を見た。
しかし、タイの出汁のいい匂いはしている。

床の間には
力士の髷が供えてあった。

(410文字)


シュールでしか処理出来ませんでした…

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