【毎週ショートショートnote】こぶし調理ご飯
王様は恥をかかされました。
各国の王が集まる晩餐会の席で、
料理が美味しすぎて思わず
「なんじゃこれは?」
と言ってしまったのです。
王様たちは大笑い。
「やはり辺境の王よのぅ」
「まさか、『こぶし調理ご飯』も知らぬとは。文化レベルが知れるのぅ」
「ぐぬぬぬぬ…」
王様は国に帰るなり、
『『こぶし調理ご飯』を作る者には王室調理人として召し抱える』
というお触書きを出しました。
「違う。次!」
王様は直々に試食します。
そこにニヒルな笑みを浮かべた男が現れました。
手に持った風呂敷包みを開けると、たいそう立派な重箱が出て来ました。
「これはいよいよ本物の『こぶし調理ご飯』でないかい?」
と民衆どもも色めき立ちます。
ふたを開けるとそこには、白い花が添えられた見るからに上品な炊き込みご飯がありました。
「全然違う!」
王様のイライラは頂点です。
そこに突然、上半身裸の男が現れ
「あたたたたたたたたた!」
と拳でご飯をぺちゃんこにしてしまいました。
王様は思わず「ひでぶっ!」と
意味の分からない叫び声を上げました。
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