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micho
【詩】呼ばれている
ふいに風の中から
名前を呼ばれた気がした
振り返っても
そこには
誰もいないのに
なぜだか
胸の奥だけが
ほのかに温かい
ふと目にした数字が
自分にとって特別で
なにげなく開いた本の一節が
今、必要な言葉で
偶然と呼ぶには
あまりにも優しい
そんな瞬間が
静かに積もっていく
もしかしたらそれは
目には見えない何かが
大丈夫だよ、と
合図を
送っているのかもしれない
空の色や
鳥の声や
道端の花や
誰かの
何気ないひと言にさえ
宇宙はそっと
メッセージを忍ばせる
だから
心を閉ざさないでいよう
答えを急がず
正しさを探し回らず
ただ静かに
耳を澄ませていよう
受け取る準備が
整った時
導きは
必要な形でやってくる
思いもよらない場所から
思いもよらない人を通して
まるで最初から
用意されていたかのように
不安な夜も
迷いの中にいる日も
決して
ひとりにはしないと
風になり
光になり
偶然という名の
奇跡になって
きっと何度でも
手を差し伸べてくれる
だから私たちは
信頼して
問いかけて
ただ
心を開いていればいい
この世界は
思っているよりずっと
優しくできているから
そっと
耳を澄ましてみた
ふいに、また
風に呼ばれた気がした
