「孤独死の場合の遺品整理・後始末」について色々と考え準備してみた
「42歳、未婚、子なしの男性」が「死んだ後の手続き」について検討してみた
タイトルの通りですが、この記事では「孤独死した場合に、遺品整理や後始末をどうするか?」について考えて準備をしたその記録をまとめました。私は現在42歳、未婚で子どもはいません。ただきょうだいがいるので、自分が死んだ場合は恐らく、基本的にはきょうだい(あるいは姪・甥)に手続きをしてもらうことになるでしょう。
だとすれば、その負担は出来るだけ少ない方がやはり私の気分としても楽です。しかし、「どうすれば負担が減らせるか」についていざ考えてみると、なかなか難しい問題だということが改めて理解できました。これに関しては本当に、みんながどう考え対処しているのか知りたいところです。
ウェブサイトやアプリへのログイン問題
そもそもこの件について考え始めたきっかけは、母親から「万が一のことがあった場合について考えといてね」と言われたことでした。要するに、「事故などで突然命を落とした場合の手続きが少しでも楽になるように準備しといて」というわけです。確かに、人はいつ死ぬか分かりませんからね。ちなみに、母親とは「死んだらどうするか」みたいな話はちょいちょいしていて、そういうやり取りが出来るのは楽だなと思います(家庭によっては、「死」についての話を避けたがるケースもあるでしょうから)。
で、やはり最大のネックとなるのが「ウェブサイトやアプリへのログイン」(アプリの場合は「スマホ自体のロック解除」や「指紋認証」)でしょう。誰かが亡くなった場合、その故人が契約していたサービス等(支払いが発生するもの)を解約しなければなりませんが、最近ではその手続きの多くがインターネット経由になっているはずです。契約・解約がWEB経由になったことで、契約者本人は手続きが楽になりましたが、遺された者には苦労が増えることになるでしょう。ここをどうクリアするかが一番難しい部分だなと思っています。
それで、私は既に父親を亡くしているのですが(病死ではなく突然死と言っていい死に方でした)、幸いなことに(という表現が適切かはともかく)、父親はあらかじめ色んなサイトやアプリの「ログインID・パスワード」を紙にまとめてくれていたので、あらゆる手続きがもの凄く簡単に終わりました。あれはホントに助かったなぁ。もしそのリストが存在しなかったら、「何の契約をしているのか」から調べ始め、さらにそれらについて「電話・メール等で解約の手続きをする」みたいな死ぬほどめんどくさい作業を繰り返さなければならなかったでしょう。ホント、遺産を遺してあげることも大事だと思いますが、それ以上に、「ログインID・パスワード」を遺してあげるのが一番の貢献と行ってもいいかもしれません。
さてちなみにですが、つい最近大学時代の友人とこの件に関する話をした際、その友人が、「サブスクとかはクレジットカードで支払ってるから、クレジットカードを解約すればそれで終わりでいいでしょ」みたいなことを言っていて「おいおい」と感じました。ンなわきゃーない。クレジットカード会社はあくまでも支払いの間に入っているだけで、契約は「サービス提供会社」と「本人」の間で行われているからです。だからまずは「サービス提供会社」との契約を解除し、その後、残債がないことを確認した上でクレジットカードの解約をしないと余計にややこしいことになるでしょう。みたいな説明をしたらその友人は「そうか!」と驚いていました。まあ、42歳だとまだ、自分が死んだ時のことをリアルに考えたりはしませんよね。
「ログイン問題」にどう対応するか?
「ログイン問題」以外にも、賃貸物件なら賃貸契約の解約、自家用車を持っているならその処分と、やることは色々とあるわけですが、そういうものは「紙の契約書」などが存在するケースが多いと思うので、恐らく手続きはしやすいでしょう。なのでやはり「ログイン問題」にどう対処するかが解決すべき最大の問題だと思います。
で、それについて考える前に、まずは情報を整理しておくことにしましょう。そもそもですが、今考えているのは「事故などで突然死んだ場合」についてです。これがもし、「病気で入院している」とか「年を取って寿命の短さを感じている」みたいな状況であれば、その段階で「ログインID・パスワード」は紙に書くなどして遺族に伝わるようにしておけるでしょう。ただ「突然死んでしまう」場合にはそうはいきません。だからどう対処すべきか考える必要があるというわけです。
この場合の方向性は2つあると私は考えました。1つは、「高セキュリティのパスワードマネージャーなどでパスワードを管理する」という方法です。ただ、あらかじめパスワードを共有しておくわけにはいきません。だから現実的な運用としては、「①パスワードマネージャーに入力」「②パスワードマネージャー自体のログインID・パスワードを紙に書いて保管」「③死後自宅にやってきた遺族がその紙を見てパスワードマネージャーにログインし、そこから各種サイト・アプリにログインする」という流れになるでしょうか。
しかしこれだと結局、「各種サイト・アプリのログインID・パスワードを紙に書いておく」のと大差ないし、さらに言えば「手続きは必要だけど、サイト・アプリにログインしないもの(賃貸契約など)」を網羅的に集約しておくことも出来ないので、ちょっと不備があるなと感じます。
というわけで私は、Gmailを使う方法を選びました。「親族共有のGmailアカウントを取得し、そのアカウントの『下書き』に必要な情報を保管する」というやり方です。まずは「メールアドレス」と「ログインパスワード」を親族で共有し、「下書き」に保管してある情報を見られるようにします。そして誰かが亡くなった際は、そこに保管されている情報を見ながら手続きを進めてもらうというわけです。運用ルールとして、「このGmailアカウントではメールの送受信を一切しないこと」としました。
ちなみにこの方法は、以前何かで見知った「CIA長官の不倫」の話を参考にしています。
「メールの送受信さえしなければ情報がサーバー間を移動することはなく、だから傍受もされない」ということのようです。この記憶があったので、母親が「突然死んだ場合の……」と言ってきた時から、頭の中にはずっと「Gmailの下書きに情報を保管する」というアイデアはありました。
ただ、セキュリティはそれなりに安全だろうとは思いつつ、やはり完全ではないでしょう。なので、「ログインIDは記載するけど、ログインパスワードは載せない」という方針にしました。そう、「ログインパスワードの共有」は結局諦めることにしたというわけです。その代わり、「下書き」に保管する情報には「解約手続きを行うための電話番号・メールアドレス」などを記載することにしました。サイトやアプリにログイン出来ないのでその分手間は増えますが、「下書き」に保管した情報によって「何の手続きをしなければならないか」や「解約手続きの際の連絡先」は分かるし、さらに、ログインIDが分かれば「ある程度の本人確認」も可能になるはずなので、まったく情報がないよりは随分マシだろう、と考えています。
というわけで、とりあえずこういう形の運用を準備し、さらに自分自身の情報をまとめて「下書き」に入れて「家族LINE」で共有したのが最近です。妹からの反応は今のところありませんが(笑)、2人の子どもがいる弟は私の文章を一通り読んでくれたようで、「了解」と返事がきました。あとは、引っ越しやら転職やらがあった際に大きく変更するのと、年1回ぐらいは情報が合ってるかチェックして修正する、みたいなことを続けていけば、万が一突然死んでしまった場合にも、まったく情報がないよりは対処しやすいのではないかと思っています。
さて、私が考えたやり方についてここまでウダウダ書いてきましたが、「自分はこんな風にしている」みたいな方法があったら是非教えて下さい。私としても別に、これが最善だと思っているわけではないので。しかしホント、この「ログイン問題」は社会的に解決すべき問題でもある気がするんだよなぁ。もしも「日本国」を信じられるのであれば、「マイナンバーカードにすべてのパスワードを紐づけ、死亡届が受理された瞬間に、ログインパスワードが登録された事業主すべてに死亡の事実が通知される」みたいな仕組みもアリだけど、まあさすがに無理だよなぁ。マイナンバーカードは持ってるけど、パスワードを紐づけていいと思えるほど信用してはいないので。
ホント、何か良い方法はないものでしょうか? 期待しているのは、AIの発達によって「AI個人アシスタント」みたいなサービスが登場し、自分の死後の手続きはすべてその「AI個人アシスタント」がやってくれる、みたいなイメージです。オンラインで行えるあらゆる契約解除やSNSでの「このアカウントの人物は亡くなりました」みたいな発信、さらにパソコンやスマホ内の「消してほしいデータ」の消去なんかをすべてAIがやってくれたら完璧じゃないだろうか。そういうサービスは出てきそうだな、何となく。
最後に
私はサブスク全般が好きではないので、現時点では一切加入していません。そんなわけで私はよく、「入っているサブスクはNHKだけ」と言ったりしています。これを聞くとみんな「そうか、言われてみればNHKってサブスクか」みたいな反応になるので面白いです。
それで、サブスクにメチャクチャ入ってる人は特に、死後のことを真剣に考えた方がいいと思います。サブスクの運営側は当然、「出来れば契約解除させたくない」はずなので、遺族が契約を解が出来ず無駄な支払いばかりが続くみたいな状況はいくらでも起こり得るでしょう。結婚していたって、子どもがいなければ夫婦どちらかは当然1人で死んでいくことになるし、子どもがいたってなるべく迷惑を掛けずに死ねる方がいいに決まっています。
先ほど書いた「AI個人アシスタント」みたいなサービスが出てくればいいですが、それまでは自力でどうにか対処しなければなりません。「そんなすぐには死なないだろう」と思っていても、人はいつ死ぬか分からないし、だから準備をしておくことに越したことはないでしょう。皆さんにも是非考えていただいて、私がここに書いたものよりも良い方法があれば是非教えていただければと思います。
