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「投資の1歩目」を踏み出すために何を考えるべきか?


「投資を始めるかどうか」も含め、「投資の1歩目」について考える

以前私は、以下のような記事を書いたことがあります。

そして今回も同じような話ではありますが、もう少しシンプルな形で自分の思考をまとめてみようと思い、この記事を書いてみることにしました。

「投資を始めるかどうか」について何をどう考えるべきか?

まずは「そもそも投資をした方がいいのか?」についての考え方の話をしていこうと思います。

まず、これは物価が上昇し続けている今、よく言われていることだと思いますが、「インフレ局面では、預金の価値は目減りする」という事実を押さえておくべきでしょう。

「インフレ」というのは「モノの値段が上がり続ける状態」を指しますが、そのような世界では「預金」は決して安全な資産ではありません。簡単な例で言えば、「今はりんご1個を100円で買える」として、「5年後にはりんご1個が200円に値上がりしている」場合、「100円」という額面の金額は変わらなくても、その本質的な価値は半分になってしまうというわけです(今は100円で1個買えるのに、5年後には1/2個しか買えないので)。

以下のサイトには、「物価が2%ずつ上昇した場合、現在の100万円は、5年後には実質的に90万円まで減る」という例が載っています。

それではこの例を踏まえて「投資すべきかどうか」について考えてみることにしましょう。

まず、「今後5年間、物価が2%ずつ上昇する確率」の見積もりについて考えてみます。「毎年2%ずつ5年間」というのは、「5年間で約10%の上昇」という意味です。そして以下のサイトには、様々なモノの値段の過去10年間の上昇率がグラフで示されているのですが、10年で20~30%上昇しているものがほとんどでした。となれば、「5年間で10%の上昇」というのは全然あり得る、というか相当高い確率で起こると考えていいと思います。

なので、「今後5年間、物価が2%ずつ上昇する確率」を「95%」と設定してみることにしましょう。つまり、「今手元にある100万円が、5年後には95%の確率で実質的に90万円になってしまう」というわけです。

ここでちょっとややこしくなるので、こんな表記を導入しましょう。【現在:額面100万円(実質100万円)】【5年後:額面100万円(実質90万円)】といった表記です。ここでは、「5年後の実質の金額は、額面の金額の90%になる」と考えて表記します。

この場合、次のように考えられるでしょう。

A:100万円を投資して、【5年後:額面100万円(実質90万円)】(つまり、投資による損得がゼロ)であれば、預金の場合と変わらない
B:100万円を投資して、【5年後:額面111万円(実質100万円)】であれば、5年前と比較して資産の目減りがゼロ

Aの場合は「投資をしても損がない」、Bの場合は「投資をすれば現状維持」と表現できるでしょうか。なので、5年後の状態がAあるいはB以上であれば「投資を始めることに合理性がある」と判断してもいいのではないかと思います。

では、5年後の状態がAあるいはB以上である確率はどのくらいでしょうか? いや、そう考えるよりはその逆、つまり「5年後の状態がA以下の確率」を考える方がいいでしょう。これはつまり、「5年後に額面の金額が99万円(実質の金額が89万円)以下になってしまう確率(確率X)」ということになります。

例えば、「確率X」を30%と見積もる場合、70%の確率で「5年後の状態がAあるいはB以上になる」わけです。ということは、

●「手元の100万円が5年後に95%の確率で実質90万円になる預金」
●「手元の100万円が5年後に70%の確率で実質90万円以上になる投資」

の比較ということになります。「確率X」をどう見積もるかで比較する数字は変わってきますが、考え方は同じです。

このように考えてみることで、確率的に「投資をすべきかどうか」が判断できることになります。最終的には、「確率X」をどう見積もり、それを踏まえて「預金」と「投資」のリスクをどう評価するかを自分で決めなければならないわけですが、「投資すべきかどうか判断できない」と悩んでいるよりは先に進めるでしょう。

投資をすると決断した場合、次に考えるべきは「頑張るかどうか」

さて、先のような考え方で「投資をするかどうか」の判断が出来るようになりました。というわけで次は、「投資する」と決断した場合、さらにその後に考えるべきことについて触れることにしましょう。

それが「頑張るかどうか」です。これは別の言い方をすると、「売るかどうか」と言ってもいいでしょう。というわけで少しその辺りの話をしたいと思います。

投資の対象を何にするにせよ、結局は「売って利益(あるいは損益)を確定させる」というプロセスが必ず必要です。そして、投資においてはこの「売る」という決断が何よりも難しいと思っています。

「買う」のももちろん難しいでしょうが、「買う」場合は、タイミングを逃したところで別に実際的な損失はありません(もちろん、「より多くの利益を得られたはず」という「機会損失」は起こり得ますが)。ただ、「売る」場合は、タイミングを間違えると実際的な損失が発生し得るし、また「損失が発生している状態のまま売らないこと」(いわゆる「塩漬け」)も、投資においては良くないとされています。なので、「買う」よりも圧倒的に「売る」方が難しいということになるわけです。

そして「売る」場合には、企業や国の業績、世の中の様々な情勢、世界的な事件・災害の発生の有無、企業の不祥事、国や中央銀行が発表する様々なデータ、リアルタイムの値動きなどなど、あらゆる情報を参照し、適切なタイミングを判断しなければなりません。これを私は「頑張る」と表現しているわけですが、これは本当に大変だと思います(そもそも、先に挙げたようなデータについて自分で判断できるだけの知識も身に着けなければならないわけで、その点が最も大変だと言えるでしょうか)。

つまり、投資を始めると決めた場合、「頑張って『売る』」か、「頑張らずに『売らない』」というどちらかのスタンスに決める必要があるというわけです。もちろんそのハイブリッドもあり得ますが、今は話を分かりやすくするためにどちらかに決めることにしましょう。

3つの選択肢から何を選ぶか

というわけでここまでの話を整理しましょう。選択肢は以下の3つになります。

①投資をやらない
②投資はやるし、頑張る
③投資はやるが、頑張らない

どれを選んでもいいでしょう。①を選んだ場合は、「確率的に『預金』の方が安全」と判断しているわけで、それもまた合理的です。また、投資をする場合は、②でも③でも様々なパターンがあるので、自分に合ったやり方を選択できます。

②の場合は、個別株・FX・仮想通貨・金などが選択肢に入ってくるでしょう。大雑把に言えば、「『値上がりしそうなものを買い、程よく値上がったところで売る』という操作を繰り返すことでお金を増やしていく」という形になります。こちらについて私は全然詳しくないので、②を選択した人はネットで色々調べて下さい。

私のスタンスは③なのですが、この場合の主な戦略は「高配当株」か「インデックスの投資信託」になるでしょう。「高配当株」は「企業の株を買い、売らずにずっと保持し続けることで配当によって利益を得る」というやり方です。そして「インデックスの投資信託」は「色んな指標に連動するように設計された投資信託を買って、売らずに放置して値上がり益を待つ」というやり方になります。どちらにしても「売らない」という点が特徴で、「何を買うべきか」には多少労力を費やす必要があるかもしれませんが、買ってしまえば後は何もせずに放置し続けるというスタイルです。「インデックスの投資信託」では「オルカン」という名称のものがとにかくメチャクチャ有名なので、「何を買うか調べるのもダルい」という人は、とりあえず「オルカン」を買って放置したらいいんじゃないかと思います。

最後に

というわけで、投資についてざっくり色々と書いてみました。「投資」というのは、やったことのない人には得体の知れない代物で、何から考えたらいいかも分からないでしょうが、こんな風に思考を切り分けていくと考えやすくなるのではないかと思います。参考になれば幸いです。

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