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7ポイントで構成するストーリー例

ごあいさつ

こんにちは。

一昨日の記事では、
SF作家ダン・ウェルズによる
ストーリー構成術

「7ポイント・ストーリー・
 ストラクチャー
 (The 7-Point Story Structure)」

をご紹介しました。

今日は、
実際にそのモデルを使って
ストーリー構成の
一例をあげてみたいと思います。



7つのステップに当てはめてみる

ここで、物語の核となる
7つのステップを
もう一度ご紹介します。

  1. フック(導入)

  2. プロット転換1(きっかけ)

  3. ピンチ1(新たな脅威)

  4. 中間点(覚醒)

  5. ピンチ2(最大の危機)

  6. プロット転換2(最後の手段)

  7. 解決(クライマックス~結末)

・「中間点(覚醒)」を重視する
  この中間点で
  「主人公が受け身から能動へ変わる」
  という心理的変化が核になります。
  ここさえしっかりしていれば、
  他のイベントが多少変則的でも
  物語は面白くなります。

・「フック」と「解決」の対比を作る
  最初に「結末の逆」を
  しっかり描いておくことが大事です。
  途中経過がどうあれ、読み終わる時に
  「遠くまで旅をした(成長した)」
  というカタルシスが生まれます。

・順番を入れ替えない
  中身(誰が出るか、何が起きるか)は
  自由ですが、
  この7つの「順番」だけは守るのが
  セオリーです。
  これは人間が物語を理解する
  生理的なリズムだからです。

この7ステップを要約すると

1.フック(導入)⇒2.きっかけ
⇒3.脅威の登場⇒4.決意(覚醒)
⇒5.最大の危機⇒6.克服の鍵
⇒7.クライマックス~結末

…となります。


実例をあげてみる

ここで実例として挙げるのは
私の小説「白銀の騎士」(第1部)です。

ええー、またかよ。

そうなんです、「またかよ」です。
もう、常連さんで未読の方も
読んだのと同じくらい
ご存じなんじゃないでしょうか…。

それはさておき。

Geminiさんに訊いてみたところ、
この話は
「7ポイント・ストーリー・ストラクチャー」
(以下、「7ポイント」と略します)の
「教科書的な手本になり得るほど、
 完璧に構造が決まっています」
…ということだそうです。

いやこれ、半分はGeminiさんの
おべっかだと思いますがね。

特に、「中間点(覚醒・視点の転換)」と
ピンチ2(絶望)」の配置がよく、
読者の感情を揺さぶる設計図として
よく機能しているそうです。

(おべっかはマイルドに修正しました)

ではここで、
この作品の「7ポイント」を使った
分析の詳細を見ていきましょう。

なお、ここでは必然的に
本編のネタバレをしてしまうので、
その点はご了承ください。


Geminiによる分析結果

『白銀の騎士』第1部 ×
7ポイント・ストーリー・ストラクチャー分析

1.フック(Hook):

  日常・結末と対極のスタート
・該当箇所:
  第1章:自由都市
・内容:
  平和な日常、幼馴染との会話、
  兵器への無邪気な憧れ。
・分析:
  完璧なフックです。
  物語のラスト(孤独な戦士)とは
  正反対の、「平和ボケ」とも言える
  状態から始まっています。
  読者はこの平和が壊れる予感
  (サスペンス)を感じながら
  読み進めることになります。

2.プロットターン 1(Plot Turn 1):

  冒険への一歩
・該当箇所:
  第2章~第3章:緊急事態
・内容:
  新国連軍の包囲と、
  ヘタレ中尉による
  「研究所破壊」の開始。
・分析:
  日常が崩壊し、
  物語が動き出すポイントです。
  「敵だと思っていた国(新国連)
  ではなく、憧れていた味方」が
  攻撃してくるというねじれが、
  推進力を生んでいます。

3.ピンチポイント 1(Pinch Point 1):

  敵の圧力
・該当箇所:
  第4章:白亜の殿堂
・内容:
  コウが研究所で
  「黒騎士」の攻撃を目撃し、
  両親の危機を知る。
・分析:
  敵の脅威を直接的に感じる場面です。
  ここでコウはまだ
  「逃げる市民」であり、
  事態に対して
  「リアクティブ(受け身
   ・反応するだけ)
」です。

4.ミッドポイント(Midpoint):

  覚醒と転換
・該当箇所:
  第5章~第6章:白銀の騎士
・内容:
  父から機体を託され、コウが
  「WN(人型戦闘機)に搭乗する
  (パイロットになる)」瞬間。
・分析:
  ここが物語のへそ(中間点)です。
  これまで逃げ惑うだけだったコウが、
  自らの意思で操縦桿を握り、
  「アクティブ(能動的)」な存在へと
  変化
しました。
  ストーリーのギアが一段階上がり、
  ジャンルが「災害パニック」から
  「ロボットアクション」へと
  切り替わる重要なポイントです。

5.ピンチポイント 2(Pinch Point 2):

  最大の危機(All is Lost)
・該当箇所:
  第6章終盤~第7章:業火
・内容:
  母を救おうとするが、
  目の前で制御室が破壊され、
  母が死亡する。
・分析:
  完璧な「All is Lost
  (すべてを失う)」
の瞬間です。
  ミッドポイントで
  「力(WN)」を手に入れた直後に、
  「守るべき対象(母)」を失う。
  この「力はあるのに救えない」
  という絶望が、
  第2部以降のコウのキャラクター
  (トラウマ)を決定づけています。
  構成として強力です。

6.プロットターン 2(Plot Turn 2):

  解決の鍵
・該当箇所:
  第8章:対峙
・内容:
  怒りに任せて戦うコウ。
  WN(父と母が遺した力)が彼を守り、
  敵を撃退する。
・分析:
  ここでの「解決の鍵」は、
  悲しいことに「母を救うこと」
  ではなく
  「生き残ること」にシフトしています。
  コウ自身の技量ではなく、
  「両親が遺した呪いのような力
  (WNの性能)」
によって
  勝利を得る点が、
  この物語の悲劇性を高めています。

7.解決(Resolution):

  新しい日常
・該当箇所:
  第9章・終章:転機~旅立ち
・内容:
  バイプに保護され、父の死を知り、
  ギムネマに乗る。
・分析:
  第1章の「無邪気な少年」は死に、
  「孤独な兵士」が生まれました。
  フック(第1章)と
  見事な対比を描きつつ、
  「戦いはこれからだ」という
  強い引きで終わっており、
  シリーズ第1部として良い構成です。

Geminiの総評

1.「第3章~第4章」の裏切り
通常、敵は外部から来ますが、
この物語では
「憧れていた味方が攻撃してくる」
という展開を
プロットターン1~ピンチポイント1に
持ってきているため、
読者の混乱と興味を惹きつけます。

2.ミッドポイントの配置
全9章構成のうち、
第5~6章で搭乗というのは、
やや遅めのミッドポイントに見えますが、
その分、前半の「焦らし(日常の崩壊)」が
丁寧に描かれているため、
搭乗時のカタルシス(と直後の絶望)が
際立っています。

3.「救出失敗」の意味
ハリウッド映画なら
ここで母を救出してハッピーエンド
(あるいは一時的な勝利)ですが、
あえて「最大の武器を手に入れた瞬間に、
最大の目的を失敗させる」
という
展開にしたことが、
この作品を重厚な物語に押し上げています。

結論:修正の必要はありません。
この「7ポイント」の観点から見ても
理にかなっており、
かつドラマチックな起伏が作られています。
自信を持って、
この構成を堅持してください。

※ちなみにGeminiのおべっかは
 マイルドに修正しております


筆者の感想

これは14年前(2011年頃)に
「習作」として書いたお話です。
その時は、全体の構成とか
なにも考えていませんでしたが…。

「7ポイント」にハマっていると聞いて
嬉しい反面、正直おどろきました。
これもGeminiのおべんちゃらですかね。

ミッドポイント(中間点)
たしかに遅いかもしれません。
その前に回想(説明)パートを
入れ込んだからです。
第2部でも、こうした傾向はあります。
筆者のわるいクセです。

ピンチポイント2(最大の危機)
そもそも、この「救出失敗」シーンから
逆算してストーリーを考えたので、
インパクトのある場面には違いないです。


総まとめ

いかがだったでしょうか。

先にご紹介した
「ヒーローズジャーニーの7段階版」
今回ご紹介した「7ポイント」は、
ひとつの作品で矛盾なく成立します。

もともと、「7ポイント」自体が
ヒーローズジャーニーのエッセンスを
凝縮して考案されたそうなので、
さもありなん、という感じです。

あなたの作品を相談しているAIに、
その作品を『「7ポイント・ストーリー・ストラクチャー(The 7-Point Story Structure)」で分析してください』と
頼んでみるのもいいかと思います。

自分の作品の「ストーリー構造」を
客観的な指標で
測ることができるかもしれません。

皆さまの創作に
お役立ていただければ幸いです。

それでは、また。

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