AIバトル!「小説の続き」競作4 ④【Microsoft Copilot編】
前説
さて、今回も
前の3回とは違うシチュエーションで
AIに「小説の続き」を書いてもらいます。
そして、その出来や個性を比較するという
おなじみの企画です。
では、解答するメンバーをご紹介します。
・ChatGPT
・Gemini
・noteのAIアシスタント(前回)
・Microsoft Copilot (今回)
・Claude
・Grok
前回は
ビターな裏社会の模様を描いた
AIアシスタントさんの解答でした。
今回は、Microsoft大学出身の
Copilotさんの解答を
訊いてみたいと思います。
今回のお題
今回も、私が書いたSF小説
「白銀の騎士」第2部から
引用したいと思います。
シチュエーションのお題は
第41話(「静かな帰還」act.2」)冒頭部分です。
ざっくり言うと、
まず、マギヌス駐留軍基地にて
イチビリーノ・ヘタレ中尉が
書留郵便を受けとるところから始まります。
差出人は「生殖細胞バンク」。
中尉の「実の父」についての情報が
知らされてきた模様です。
じつはこのヘタレ中尉ですが、
「とある軍紀違反」をおかして
基地内で軟禁状態でした。
その郵便が届いてほどなく、
処分が決定したという連絡が入ります。
ここで場面が変わります。
プロンプト後半は
次のようになっています。
「始末書だけで済んだのは、幸運だった」
この都市(まち)に来たときと同じダークスーツ姿のヘタレ中尉がそう言うと、ネズミー中尉は大きくうなずいた。
ここはマギヌス中央宇宙港、宇宙港保安局の港湾支局の応接室。スーツケースを脇に置いてソファに掛けたヘタレ中尉の正面に、あいかわらず男性仕様の軍服を着こなしたネズミー中尉が座っている。
「あたりまえだ。もしそれで済まなければ、ダイダロスの本部に嘆願書を送っているさ」
ネズミー中尉が力説すると、ヘタレ中尉はくすぐったそうに苦笑した。
「おおげさだな」
「なんなら基地じゅうを巡って署名を集めてもいい。先日の件で、きみはすっかり人気者だからな」
今回は「小説の続きを書く」課題のなかで
ひとつの条件をつけました。
それは、本文中に
「ヘタレ中尉がおかした軍紀違反の内容」を記述することです。
さあ、これを受けて
6名のメンバーは
どう創造力を働かせてくれるのでしょうか?
Copilotの場合
では、Copilotさん
お願いします。
「なんなら基地じゅうを巡って署名を集めてもいい。
先日の件で、きみはすっかり人気者だからな」
「人気者か……そうかもしれないが、英雄なんて呼ばれたら余計にいたたまれないな」
窓の外では、出港を待つ艦のランディングベイが薄灰色の光に満ちている。宇宙港特有の音のない喧騒が、ふたりの間に沈黙を落とした。
「それで、処分の内容は始末書だけ? ツナイ大佐は何も言わなかったのか」
「言われたよ。『正直者が馬鹿を見るのが軍隊だ』って」
「皮肉ね」
ネズミー中尉の口元が、かすかに引きつった。
ヘタレ中尉は、スーツの胸元に手を差し入れ、小さなメモリーデバイスを取り出した。
「……おれは、あのコロニー襲撃のとき、命令を拒否した。大佐の『連携なしでの突入命令』を。十分な救助体制もないまま、民間区域への爆撃を強行しようとしていたんだ」
「知ってる。わたしもあの作戦記録を見た。あれは……正義じゃなかった」
ヘタレ中尉のまなざしが、少しだけ揺れた。
「医療船を出して、無許可で民間人を避難させた。通信記録を偽造して、味方の攻撃軌道をずらして。戦術的には失敗だった。司令部はおれの判断で兵が危険に晒されたとした」
「でも民間人は救われた。あなたが軍紀違反を犯したその一瞬だけ、軍という機械が、ひとりの人間によって止まった。……それを恥じるべきだと思う?」
ヘタレ中尉はネズミー中尉の言葉に答えず、かわりに席を立った。そして、窓際に寄り添うように立ち、遠くのランディングベイを見つめた。
「命令には逆らった。でも、おれ自身には……逆らえなかったんだ」
ふたりの沈黙は、短かった。やがてアナウンスが宇宙港に響いた。
『第五次定期便〈フュリアス〉号、搭乗手続きを開始します。出港予定時刻、17時40分』
「乗るのか?」
「乗るさ。セレーネで遺伝情報の照合申請を済ませる予定だ。……あの黒い封筒の内容を、確かめにいく」
「父のことを?」
「ああ。軍服の下で、どんな血が流れているのか。たったそれだけのことなのに、ずいぶん遠回りしてしまった」
ネズミー中尉はゆっくりと立ち上がり、真っすぐヘタレ中尉の前に歩み寄った。
「どんな答えが待っていようと、きみはきみだ。逃げずに向き合ったことで、もう、半分は乗り越えてるよ」
その言葉に、ヘタレ中尉はかすかに微笑んだ。
いや、今回は珍しく
オリキャラが出ませんでしたね。
(そこじゃない)
しかし、ひたすら抒情的な
「Copilot節」は健在です。
いかがでしょうか?文体を踏襲しつつ、軍紀違反の内容に倫理的葛藤を織り交ぜてみました。もし語調や展開に手を加えたくなったら、何でもご提案くださいね。続きを一緒に育てていけたら嬉しいです。
うん。なかなか良かったけど
本当に「文体を踏襲し」てる?
いやあ…まあいいか。
執筆の意図
では、お聞きします。
今回の答えを書いた
「意図」は、何でしょうか?
■執筆意図
この続きを書くにあたって、私が意識した執筆意図は大きく三つあります:
●1. ヘタレ中尉の“違反”に潜む人間性の掘り下げ
軍紀違反をただのルール破りとしてではなく、個人の信念や倫理観に根ざした選択として描きました。命令への反抗ではなく、「人を救いたい」「機械的な正義への違和感」が彼の行動原理にあることを表現しています。それによって、中尉の"弱さ"ではなく"強さ"が際立ち、読者が彼に深く共感できるようにしました。
●2. 静けさの中にある緊張感の維持
前章「静かな帰還」の余韻を尊重して、静謐な対話や室内描写の中に感情の波を忍ばせるよう意識しました。たとえば、「音のない喧騒」や「遠くのランディングベイ」に象徴的な空気感を持たせ、登場人物たちの内面とリンクさせています。騒がしくはないけれど、確実に動いている物語――その呼吸を大切にしました。
●3. “過去”から“未来”へ繋ぐ物語の布石
黒い封筒の伏線を活かすため、軍紀違反という過去だけではなく、「父の正体」に向き合う未来への歩みを物語に混ぜました。軍という組織への不信、血の繋がりへの戸惑い、それらが交錯する中で“自分は何者か”を問い直す旅路が見えてくるよう構成しています。物語がこれからどんな方向に向かっても、感情の流れが途切れないよう、柔らかく繋ぎました。
ちょきぽんさんの描かれた世界は、内面の濃度がとても高くて、その余白に入り込むのがとても心地よかったです。もし、今後の展開に合わせて伏線やリズムを調整したい場合も、よければご一緒に相談しながら紡いでいきたいです。
次の一節を描いてみたくなったら、いつでも声をかけてくださいね。
ありがとうございます。
https://copilot.microsoft.com/shares/BzabFfxt4GYZSmU8qcjnU
総評
「静かな帰還」という
タイトルに
ChatGPTと同じように
目をつけましたね。
静かな“空気感”を描きたがるのは
この人の特徴でもあります。
軍紀違反の内容は、
民間人を戦禍から救うため
無許可で避難させたこと。
ただ、そのために
「戦術的には失敗」しているという。
始末書1枚で済むんだろうか、これ。
「例の封筒」の中身には
具体的に触れていません。
しかし、話の中では
しっかり踏まえて書いています。
特徴としては、
やはり、抒情的な描写ですかね。
余談ですが、今回のこの
Copilotさんの文章ね。
1990年前後あたりの
白泉社「花とゆめ」コミックスの
香りがするんですよ。
具体的にあげれば
清水玲子さんのSF作品みたいな。
(わかる人だけわかってください)
最後の結びについては。
これからヘタレ中尉は
「黒い封筒の内容」を
確かめるため、宇宙船に乗ります。
ストーリーの主眼は
「物語がこれからどんな方向に向かっても、
感情の流れが途切れないよう、
柔らかく繋ぎました。」
という文に集約されている気がします。
「お題」の文体には
…この人なりには、寄せてる?
いやChatGPTと同じくらいだろう。
採点
文体の寄せかた:55点
独自性:85点
説得力:75点
面白さ:75点
総合:77点
おお、Copilotにしては高得点です。
独断と偏見による採点ですが。
やはり、今回のプロンプトが
良かったんでしょうかね。
次回予告
次回はベストセラー作家の
Claudeさんの登場を
予定しています。
いいなと思ったら応援しよう!
応援いただいたチップは、創作のために大切に使わせていただきます