Pride & Prejudiceらしい
CNN日本語版にこんな記事があった。
映画『プライドと偏見』(邦題)で、エリザベスを演じるキーラ・ナイトレイはただただ素晴らしい。美しい。この映画で彼女の熱心なファンになり、あるいは恋に墜ちた。
このCNN記事にもあるように、第一回目の雨中のプロポーズの場面は鳥肌が立つほどもの凄かった(あいかわらず語彙が貧困です)。
キーラ・ナイトレイのささやかな表情の移ろいだけで、大きなストーリーを転換している。あの早口の台詞も良い。早口すぎる英語なのになぜか聞き取れる不思議があった。あの降雨と緑の背景の中という演出とカメラワークも素晴らしい。
他の俳優の演技も最高である。
最終場面の二度目のプロポーズ場面も良いのはもちろんである。彼女は言葉でなく表情で求婚を受け容れる。
ただ、感心できなかったのは、雨の中のプロポーズの場面で、彼女が拒否する言葉を口にすると同時に雷鳴が響きわたり、二回目のプロポーズで彼女が承諾すると、二人のあいだに朝陽が照る(まさに陳腐すぎる演出。上記CNN記事の添付画像で、二人のくっつけた額の隙間から数秒後に朝日が照る)。
あまりにもあざとすぎる演出である。
それと、二回目の早朝、彼女が眠れなかったために目の下にクマができているメークもいただけなかった。わざとらしい下手な化粧だった。
だが、わたしの贔屓目では、彼女の美しさと相俟ってこの映画は二十一世紀前半の最高の映画だと評価している。同時に、これから現れる未知の作品を含めても今世紀十指にはいるべき名作ではないだろうか。
原作はオースチンの『高慢と偏見』(Pride & Prejudice)という長編小説なのだが、この映画をうけたのか『プライドと偏見とゾンビ』(邦題)というパロディ小説が出版され、また同名の映画も制作されている。
オースチンの原作を読んでから『プライドと偏見とゾンビ』を読むと、笑いの連続となる怪作である。
アマプラで両作品とも観ることができるようである。
https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B06XCV76PV?pageTypeIdSource=ASIN&pageTypeId=B06XDGBVV2
なお、わたしが連載しているが近時まったく書いていない「MIMMIのサーガもしくは年代記」において、『プライドと偏見とゾンビ』のエッセンスを潜り込ませている。
脇役のエリカという女性である。書き始めの構想では、この連載作品の外伝でもつくろうという碌でもない目論見、下心があったからである。
『高慢と偏見』にも『プライドと……とゾンビ』にもないロンボーンのベネット家六人姉妹の末娘という設定を仕込んでおいた。
この外伝は、本編がいつ終わるかまったく予想のつかない先のことになるだろう。そもそも今年も酷暑であるから、短文でも書くのが面倒くさいのである。

