夏だ、子どもたちよミュージアムに行け
毎年、8月になるとミュージアムに足を運ぶ頻度が低くなる。極端に低くなる。去年なんか1回も行っていない。
なぜなら、この季節の主役は子どもたちだからだ。
夏休み期間中、あらゆるミュージアムがこぞって子ども向けの企画を開催する。ポップでキャッチーな展示。体験型の展示。親子で楽しむワークショップ。ファミリープログラム。
日頃、平日の昼間にがんがん展示を見にいく大人としては、やや居心地の悪い時期でもある。自然、足も遠のく。
だから子どもたちよ、遠慮するな、がんがんミュージアムに行け。君たちは今異様に安い値段で気軽に文化に触れられる特権階級にあるのだ。近所にあるなら毎日行け。気に入った展示を舐めるように観ろ。そしてミュージアムは涼しいぞ。
保護者の皆様、いつもありがとうございます。私は子どもを持ったことがない。幼子を連れた外出の苦労は計り知れぬ。でもできれば、幼いうちから多様な文化に触れる機会を与えてあげてほしい。興味がありそうでもなさそうでも、何が子どもの心に刺さるか分からない。そして可能なら、訪問したミュージアムのチラシやパンフレット、作品リスト、チケットなんかを保管しておいてあげてほしい。大きくなったとき、「なんかこれ見たことある気がするけどなんだっけ」「今更これに興味湧いてきたけど、いつ行ったっけ」と振り返るときが来るかもしれないから。
とはいえどこに行けばいいNO~!?という皆様のために、独断と偏見で各ジャンルからおすすめをご紹介。東京23区に限ってしまいますが、参考になれば幸いです。
①科学系
国立科学博物館(上野)
定番中の定番。紹介されんでも知っとるわい!って感じですね。すみません。
ド定番だけに、混雑は必至です。特に今期の特別展はやばいです。めちゃくちゃ楽しそうです。
当日窓口でチケット買えばいいや~☆なんて思わないでください。事前にオンラインで買っておいてください。土日祝日および8月10日(月)~14日(金)日時指定制ですが、その他の日でも事前購入をお勧めします。
特別展に行かず、常設だけ見るのも手です。ミュージアムってどうしても特別展に目が行きがちですが、科博の真価は常設にあります。
多様なジャンルの「科学」に触れて、お気に入りが見つかりますように。
日本科学未来館(テレコムセンター)
こちらも定番。お台場です。
上野ほどではないですが、考えなしに行くと特別展は結構並びます。こちらもチケット事前購入がおすすめ。
科博より体験型の展示が多い印象です。映像シアターも複数あり、より子ども向けかなと思います。
お越しの際は、ぜひ最寄りの『南極観測船宗谷』にもお立ち寄りください。入場無料で、本物の船の中を探検できます。

インターメディアテク(東京)
都会のヴンダーカンマー。日本郵便と東京大学が協働で運営する博物館です。
所狭しと並ぶ標本・剥製。動物系が好きな方に特におすすめです。
なんといっても、駅チカで無料。KITTE丸の内という商業施設の中にあるので、観光やお買い物のついでにふらっと立ち寄ってみてください。
②美術系
森美術館(六本木)
常設展はありませんが、今期の展示は子どもも喜ぶと思います。『ロン・ミュエク』展。

とにかくインパクトが大きい(作品も大きい)。これを見て退屈だと思う子どもはほぼいないでしょう。
「美術=高尚で退屈」というイメージを覆す展示だと思います。
東京都現代美術館(清澄白河)
7月26日まではらぺこあおむしで有名な『エリック・カール展』を開催していますが、勧めたいのはコレクション展『はじめて、びじゅつ』のほう。
「はじめて」を切り口とした今回のコレクション展は、現代アート初心者向けに、「とっかかり」を提供する構成になっています。
現代アートって、正直わけの分からないものが多いですよね。解説を読んだところで、「なぜわざわざそんなことを…」と思ってしまうものも多数。
でも、大事なのはその「なぜ」という疑問を抱くことだと思います。それが世界を見る目を養っていくのです。
ひとつひとつの作品を、いちいち理解する必要はない。何か気になる作品への「なぜ」を糸口に、美術の面白さに目覚めていってもらえたら嬉しいです。
ちなみにこのコレクション展も8月16日までで、夏休み半ばに終わってしまいます。気になる方はお早めに。
ちひろ美術館・東京(上井草)
絵本作家・いわさきちひろの美術館ですが、企画展ではちひろ以外の絵本作家の展示も行っています。
今年の夏休み期間中は『武田美穂展』。自分の年代では、『となりのせきのますだくん』や『ざわざわ森のがんこちゃん』なんかを思い出すのですが、今の子どもたちはご存じでしょうか…。

少し都心から離れた場所にありますが、その分静かで居心地の良い美術館です。鑑賞後は美術館のカフェで一息つくもよし。しっかりご飯を食べたいなら、線路を渡って「喫茶室いぐさの細道」に行くのもおすすめです。

③郷土系
もうね、自分の住んでいる区の郷土博物館には、何度でも行ってください。
「もう社会科見学で行ったよ~」というキッズも、懲りずに行ってください。どうせ感想文とか新聞とか書かされるんでしょ。そういうの抜きで、自分の気に入った展示だけを、飽きるまで眺めてください。まずは自分の知っている地名を探すところから始めましょう。そこがかつてどんな場所で、どんな特徴があって、どんな歴史をたどってきたか。そういうものを一目見るだけでも、日常の景色が変わってくるものです。
郷土博物館は子ども向けコーナーが充実しがちです。昔の遊びコーナーとか、触ってみようコーナーとか。そこだけをめがけて行ってもいいんです。
何年後かに訪れたとき、懐かしむと同時にまた違った角度から見ることもできる。郷土博物館を、そんな心のふるさとにしてほしいと思います。
④その他
東京おもちゃ美術館(四谷三丁目)
大人ひとりだと行きづらいミュージアムが、世の中にはある。そのひとつがここです。
実のところ、私は行ったことがない。行ったことない場所を無責任に勧めるなと思われそうですが、これはぜひおすすめしておきたい。子どものうちに行ってください。保護者の皆さんも、お子さんが小さいうちに一緒に行ってみてください。毎日のように何かしらのイベント・ワークショップをやっているようなので、いつ行っても楽しめると思います。
徒歩6分の所に、消防博物館もあります。消防ヘリの操縦席に座れたりするので、こちらもお子さんにおすすめです。
東武博物館(東向島)
こちらも、大人ひとりだとryの類です。実のところ、私は行ったことがry。
駅チカ、バリアフリー、入館料激安(大人200円子ども100円)、お弁当持込可、体験型展示が充実と、子連れに優しい要素が盛りだくさん。乗り物好きのお子さんは喜ぶこと間違いなしです。
博物館から徒歩7分の所に、向島百花園もあります。あまりにも暑い夏ですが、緑豊かな素敵な場所ですので、余裕があれば行ってみてください。
東映アニメーションミュージアム(大泉学園)
諸君、プリキュアは好きか。私はセーラームーンで育った世代なので、プリキュアは白いのと黒いのの時代しか分からない。
プリキュア、デジモン、ワンピースなどを製作している、東映アニメーションの企業ミュージアムです。資料展示だけでなく、フォトスポットやダンスコーナーもあり、アニメ好きなお子さんは大喜びでしょう。
夏休み期間中はゲ謎の特別展を開催しているようなので、大きなお友達もたくさん来るかもしれませんが、温かく見守ってあげてください。
以上、独断による夏休みおすすめミュージアム紹介でした。
東京には他にもたくさんのミュージアムがあるので、良かったら検索エンジンで探してみてくださいね。
思いがけない休館日があったりもするので、お出かけ前に公式サイトのチェックを忘れずに。
思い出に残る、楽しい夏休みになることを祈っております。私は引きこもります。
