【詩】ひとりと祈り
わたしはひとり
あの地へ
どうしても
晴れた日に
あの地へ
一瞬にして
多くの生命を消し去った
何が起こったのかも
わからない人たち
全てが消えた
1945.8.9 11:02
私はただ
手を合わせ
静かに祈り
歩いた
手を合わせることしか
できない
怖かっただろう
悲しかっただろう
生きたかっただろう
落下中心地の前に
私は立った
ここに
落とされたんだ
目を閉じて
手を合わせた
言葉は持たず
静かに
天を見上げた
麦わら帽子を
手でおさえて
青空は清々しく
1羽の鳥が
ゆっくり旋回していた
こんな空を取り戻すため
踏ん張って
生きてきた
何とか生きて
生きて生きて
繋いだ生命の未来
本当の
歴史を
消さないで
世界の平和を祈る
日本の歴史は
手を合わせ
祈り
繋ぐ


