第10章 「稼ぐことと、豊かになることは別だった」
起業して、初めて月収100万円を超えたときのことは、今でもはっきりと覚えている。
起業前の私の最大月収は、24万円。
そんな私にとって、月収100万円なんて夢のまた夢だった。
だからずっと、100万円を稼ぐ自分を夢見てきた。
ビジュアライゼーションをして、
アファメーションを唱えて、
紙に書いて、過去形にして読み上げて──
来る日も来る日も、頭の中でその未来をなぞり続けていた。
すると、ある日。
本当にあっさりと、その夢は叶った。
あまりにも毎日イメージしていたせいか、
実際に達成したとき、驚きも喜びも思ったほど大きくはなかった。
「あ、こんなものなんだ」
正直、そんな感覚だった。
でもそのとき、ひとつ大きな気づきがあった。
「稼ぐこと」と「資産を残してお金持ちになること」は、まったく別物だということ。
実際、私の周りの起業家たちを見渡してみても、
「稼ぐ力」はあるのに、
お金に余裕がある人は意外と少なかった。
なぜか。
稼ぐことができるからこそ、
「また必要になったら稼げばいい」と思って、
つい軽く使ってしまうのだ。
ここで思い出したのが、パーキンソンの法則だった。
これは、
「人は、使える資源が増えれば増えるほど、それを使い切るように行動する」
という法則だ。
時間も、お金も、エネルギーも──
人は“あるだけ”使ってしまう。
つまり、
収入が増えれば、その分支出も自然と増えていくということ。
私自身も、その危うさに足を踏み入れかけていた一人だった。
そんなときに出会ったのが、
「不滅口座」という考え方だった。
稼いだお金の中から、
“絶対に使わないお金”を先に取り分けておく。
それは、ただの貯金ではない。
**「自分を裏切らないためのお金」**だった。
この考え方を取り入れてから、
お金に対する不安がすっと消えていった。
代わりに心に広がったのは、
静かで揺るぎない安心感。
「私は、自分の人生を
自分の力で守り、管理できている」
そんな感覚だった。
私は、この“安心の種”を、
これから出会う人たちにも伝えていきたいと思っている。
お金に振り回される人生ではなく、
自由と安心の両方を手にできる生き方を。
不滅口座について
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
