【元ハウスメーカーリフォーム営業が暴露】お風呂をリフォームしたのに「全然暖かくない」と後悔する人が大勢いる、恐ろしいカラクリ
間取りにいちゃもんつける専門家のきえさんです。
本日は、ちょっと最近気になったし、調べれば、調べるほど
なに?そうだったんだ!と思ったり。えー私はそこの部分を提案
したのに・・・と思った事をお話したいと思います。
■ はじめに:国会でも話題になった「浴室の死亡事故」
先日、国会のある予算委員会で議員の方がお話されていたのですが、日本の住宅内における急死者数は、年間およそ19,000人と推計されています。これは1日に換算すると、なんと約52人。現在の交通事故死亡者数(年間約3,000人台)と比べても、はるかに多い数字です。
特に多いのは、浴室
「うちはユニットバスにリフォームしたから大丈夫」
そう安心している方、実は少なくありません。でも、そこに命に関わる大きな落とし穴が潜んでいることを、元ハウスメーカーのリフォーム営業だった私は知っています。
■ 公的機関の資料に潜む「大きな罠」
国土交通省や住宅リフォームに関する各種資料を見ても、浴室の寒さ対策として目立つのは「高断熱浴槽(魔法瓶浴槽)」ばかりです。お湯がさめにくい、保温力が高い——カタログにも大きく書かれていて、リフォームを検討する方の多くが「これさえあれば安心」と感じてしまいます。
でも、ここに最大の盲点があります。
リフォーム営業だった頃も、このポイントに気づいて質問してくるお客様は、本当にごくわずかでした。
実は、浴槽の断熱(お湯の保温)と、浴室全体の断熱(部屋の保温)は、まったく別物なのです。
浴槽だけを魔法瓶にしても、壁や床の裏側が空っぽ(断熱材が入っていない状態)であれば、浴室全体はキンキンに冷えたままです。お湯は冷めにくくなったけれど、脱衣所から浴室に入った瞬間の「ヒヤッ」という温度差は、何も変わっていない。ヒートショックのリスクは、まったく解消されていないのです。
■ なぜ「断熱材なしのお風呂」が世の中に溢れているのか?
▼ 日本の家の多くが断熱不足という現実
国土交通省の調査データをもとにした各種資料によると、日本の住宅ストック(約5,000万戸)のうち、現行の断熱基準を満たしている住宅はわずか約10%程度。つまり、約8〜9割の住宅が、今の基準からすると断熱不足の状態にあるとされています。
さらに、そのうちの約3割は「そもそも断熱材が一切入っていない、無断熱の住宅」だと言われています。つまり日本では、3軒に1軒近くが、壁の中がすっからかんの状態だということです。
▼ 断熱は、リフォームの優先順位から外れやすい
断熱への関心は年々高まっているものの、各種の意識調査では、実際に断熱リフォームを検討したり実施したりした人は、まだ少数派にとどまっているのが実情です。理由としてよく挙げられるのが、「予算が合わなかった」「断熱の効果を具体的にイメージしづらい」というものです。
水まわりや間取り、収納といった「見える部分」には予算をかけたくなる一方で、壁の中に隠れてしまう断熱材には、なかなか目が向きにくい——これは、リフォームを検討する多くの方に共通する傾向です。
▼ 相見積もりの罠
有名なハウスメーカーやリフォーム会社でも、低価格帯(ベースグレード)のプランでは、壁や天井、床に断熱材を入れる「断熱パック」が別料金のオプションになっていることが少なくありません。
相見積もりを取ったときに、他社が異常に安い見積もりを出してくることがあります。その裏側には、まさに「お客様が見落としやすい、目に見えない断熱材」を最初から抜いて、価格を下げているというカラクリが潜んでいることがあるのです。
見積書を見ても、「ユニットバス一式」としか書かれていなければ、断熱材が入っているかどうかは、専門知識がなければ気づきにくいものです。私が現役の営業だった頃も、この質問をしてくるお客様は本当にひと握りでした。

■ まとめ:命を守るリフォームにするために
これからお風呂のリフォームを考えている方は、見積書に「断熱パック(壁・天井・床)」がしっかり含まれているかどうかを、必ず担当者に確認してみてください。
・「高断熱浴槽」だけでなく「浴室全体の断熱」も入っているか確認する

・見積書の「ユニットバス一式」の内訳を細かく聞く
・他社より極端に安い見積もりが出たら、断熱材の有無を必ず質問する
見た目を綺麗にするだけでなく、「家族の命を守るための断熱」にお金をかけることの大切さが、もっと世の中に浸透してほしい——元ハウスメーカーのリフォーム営業として、そして今は住まいの相談にお応えする立場として、心からそう願っています。
藤田紀枝 / Comodo(コモド)
