【実話】リーマンショックの真っ暗な夜、私はなぜ「ストップ安手前」で注文を出したのか:3分割購入と自己責任の真実【中編】
こんにちは、前田嘉一です。
今回は「3分割購入」と「買えてしまったほうが怖い価格」という考え方を、実際に作った投資ルールとリーマンショックを経験したときの体験談を交えてご紹介します。
3分割購入ルールの概要
目的:底値を見極めつつ、リスクを分散して買い進める
基本構造
最初の買い:目標価格(例:1,500円)で資金の1/3を投入
次段階:5%引き(1,425円)で同じ1/3を投入
最後の段階:さらに5%引き(1,389円)で残りの1/3を投入
平均単価:上記例で 1,438円
損切り:平均単価から10%下落(1,294円)で売却
保有:原則として永久保有
ポイント
5%という数字自体が本質ではなく、
① 底値まで待つこと、
② 一度に全て買わないこと、
③ 「買えてしまった」恐怖を抱く価格で注文すること、
です。
TDKを例にした具体的な流れ
現在の投資状況
時価:約9,000万円
19倍の買値でポートフォリオ第2位
チャート分析
2年のチャートで底値を1,500円と判断
1,500円を最初の目標価格に設定
実行
1,500円で1/3購入 → 残り1/3は1,425円で購入
最後に1,389円で残りの1/3を購入
結果
平均単価:1,438円
10%減で1,294円になれば損切り
心理的葛藤と「買えてしまった」恐怖
イライラ・忘却
50%引きになるのを待つと、最初はイライラするが、やがて忘れてしまう。
高値の恐怖
値下がりを恐れ、倒産の可能性を想像。
自己責任の重圧
「バットを振らなければ当たらない」という思考に苦しむ。
買い時の判断
「安いと思って買えるか?」という心理的ハードルが高い。
2008年10~11月のリーマンショック体験
状況
東京エレクトロン、TDK、村田製作所を、ストップ安手前の400円以下で一単元ずつ注文。
通常は前日比10%以下で約定しないが、恐怖と賭け感覚で注文。
背景
2002〜2005年頃、ネット証券が普及する前に営業マンとの電話で「数合わせ」を行っていた。
感情
「半値」になったときは「まさか」という感覚。
失敗すれば家族に迷惑がかかるという重い責任感。
結果
7回の約定で合計300〜400万円を購入。
その時点で「買えてしまった恐怖」を実感し、真の底値を知った。
ルール化の重要性
自律的な意思決定
恐怖を感情に任せず、事前に設定した価格で指値注文。
心の保護
余計な思考を排除し、投資行動に集中。
長期的視野
原則保有は永久。短期的な揺れを恐れず、ルールに従う。
まとめ:5%は数字ではなくプロセス
3分割購入の本質
底値まで待つ、一度で全部買わない、恐怖を抱く価格で買う。
恐怖は学習サイン
市場が悲観的なときに現れる「買えてしまった恐怖」こそが、逆張りの核心を示す。
次回では、ルールが揺らぐ瞬間と回復の理由、そして35年後にまで続く心の揺れについて語ります。
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