初陣
我ら戦国武将は日ノ本を太平とするべく、
すなわち平和の為に日々戦にその身を投じた。
この言の葉を聞いて、現世の聡い者達は、
詭弁であるとか、綺麗事であるとか、
或いは、斯様なことは考えておらんかったのではないか、とか、
そのように感じ、考えるものが多いのではなかろうか。
同時に我らが用いた刀や甲冑、弓矢鉄砲といった武器の類が人気を博し、
日ノ本の一大観光名所となっておる城がもてはやされるのを見て、
人を殺めるために創意工夫がなされたものを有り難がり、楽しむのはいかがなものかと思うものも居るのであろう。
現世を生きる皆々のその想いや考えは実に正しい。
と、この名古屋おもてなし武将隊・前田利家は思うておる。
どこまで行っても刀は人を殺めるための道具に過ぎぬし、
城も如何にして敵方に損害を与えられるかを考え築いたものである。
そして我らは自らを守り、敵方を滅するために日々奮闘し、武器を手に戦をした。
現世のものからすれば実に暴力的で、野暮で、粗野で趣のないものであろう。
じゃが、
決して初めに申した天下泰平のためとの思いは全て偽りであったわけではない。
少なくとも我が主君の織田信長様は民の暮らしを重んじ、民のために天下泰平を求めておられた。
天下統一の偉業を成した豊臣秀吉も然り、
そして実際に日ノ本に史上最長の平和な時代を作り上げた徳川家康殿もその一人じゃ。
太平のために戦をし、人を殺める。
これは乖離しておるかに見えて、我らの時代においてはそうではなかった。
無論、この平和を築き上げた現世では通用しえぬ考え方である。
故に間違いなく、世情や時代を考えずに申すならば我らは間違っておる。
じゃが、
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