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身近な自然 ─ アライグマとの出会いから始まった WILD LIFE 撮影


SONY a9 + FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
秋の夕暮れ、 黄色く色づいたメイプルが水面を黄金に染めていた。 静かな流れの中、 その鏡のような光を割って、一匹のアライグマが泳いできた。 柔らかな波紋が、揺れる木々の影を映し出し、 その姿はまるで森の物語の一節のよう。 息を殺して見守る。 季節と野生が交差する一瞬 レンズの向こうに、静かな奇跡があった。 自然は語らない。ただ、美しく存在する。


SONY a7RIII + FE 24-105mm F4 G OSS
群れから少し離れた場所に、 一匹のアライグマがいた。 仲間たちは水辺で遊んでいるのに、 その子だけが静かにこちらを見ていた。 孤独というより、何かを確かめるような瞳。 やがてゆっくりと近づいてきて、 カメラのレンズをじっと見つめた。 まるで、「撮ってもいいよ」とでも言うように。 その24mmの画角まで近付いてきた。 心臓の鼓動とシャッター音が重なった。 野生には、言葉よりも深い会話がある。


SONY a7RIII + FE 16-35mm F2.8 GM
深い霧の朝、 苔に覆われた巨木が静かに立っていた。 幹には年月の記憶が刻まれ、 枝先には新しい命が息づいている。 枯れ葉も、雨も、光も、 すべてを受け入れるように。 ここはスタンレーパークの森。 人も動物も、迷いも静けさも、 すべてを包み込んでくれる場所。 カメラを構えながら思う
この森は、撮る者の心さえも受け止めてくれる。 自然は拒まない。あるがままを抱きしめてくれる。


OLYMPUS E-M1+M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO
それはまさに、滅多に出会えない瞬間だった。 森の静寂を裂くように、 一羽のクーパーハイタカ(Cooper’s Hawk)が現れた。 鋭い眼光、風を切るような翼、 その姿はまるで森の支配者。 枝に止まるわずかな時間でさえ、 空気が張り詰め、世界が止まったようだった。 息を潜め、シャッターを切る。 その一瞬に、野生の鼓動が焼きついた。 ハンターの美学
それは静けさの中に宿る。 


SONY a9 + FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
スタンレーパークには、 かつてニューヨークから寄贈された灰色リス(Gray Squirrel)たちが多く生息している。 その数は今やこの森の象徴とも言えるほどだ。 朝露に濡れた芝生を駆け抜け、 大木を軽やかに登り、 時にはカメラを構える私の足元までやって来る。 私はフィルム時代からずっと、このリスたちを撮り続けてきた。 フィルムカメラCanon eos630 とCanonT90で追いかけた日々が、 今も鮮明に蘇る。 スタンレーパークの森は、 時代もカメラも変わっても、 変わらない温もりと生命のリズムを奏でている。 野生は遠くにあるものじゃない。 いつもすぐそばにいる。
SONY a9 + FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
バンクーバーのスタンレーパークでは、 鮮やかな赤い胸が印象的な ムネアカシルスイキツツキ(Red-breasted Sapsucker) によく出会う。 静かな森の中、 光の差し込む木々の間を縫うように飛び回り、 幹を叩きながら樹液を吸うその姿は、 まるで自然が奏でるリズムのようだ。 驚くほど人を恐れず、 レンズを向けても逃げない。 日本と比べて野鳥との距離感が案外近いバンクーバーの森は、 野生と人の境界がやさしく溶け合う場所。 その静寂の中で、赤い胸がそっと光る。
SONY a9 + FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
静寂の中、木々の影からゆっくりと姿を現したのは、 コロンビアクロオジロジカ(Columbian Black-tailed Deer)の親子だった。 母ジカの後を、まだ小さな子ジカが慎重に歩く。 差し込む夕陽がその毛並みに黄金の光を落とし、 森の空気が柔らかく震える。 息をのむほど静かな時間。 彼らはただ、そこに“生きている”ということを教えてくれる。
SONY a9 + FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
紅葉が水面を黄金色に染める午後、 その鏡のような光の上を、 *オシドリ(Mandarin Duck)が滑るように飛んでいった。 翼の先が陽を掠め、 波紋がきらめく瞬間、 まるで秋そのものが羽ばたいたようだった。 水面に映ると黄色の世界
SONY a9 + FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
川面をすべるように現れたのは、カワウソ(River Otter)の家族。 昼の光を浴びて、濡れた毛並みが銀色に輝く。 息を呑んだまま、シャッターにも手が伸びなかった。 ただ、夢のような数秒を目で追いかけることしかできなかった。 写真は撮れたが動画は撮れなかった。カメラを持つ者として、 「撮れなかった」その瞬間ほど、 心に焼きつく映像はない。 自然は、記録よりも感情を残す。
SONY a9 + FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
アオサギ(Blue Gray Heron)その静かな佇まいは、どこにいても絵になる。 北海道の湖畔にも、東京の河川にも、 そして遠く離れたバンクーバー・スタンレーパークの深い森にも、 彼らの姿がある。 その日、木漏れ日が差し込む湿地で、 一羽のアオサギが羽繕いをしていた。 風に揺れる羽音だけが聞こえる静寂の中、 私は脅かさないようにそっとシャッターを切った。 電子シャッターの SONY α9── まさにこの一瞬のためにあるカメラだ。 音もなく、自然と共に呼吸するように撮る。 それが、WILD LIFE 撮影の本質だと思う。
SONY a9 + FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
夕暮れの森を駆け抜ける影。 それは一匹のアライグマだった。 西日に照らされた毛並みが金色に輝き、 地面を蹴るたび、枯葉が舞い上がる。 そのスピードとしなやかさに、 一瞬で心を奪われた。 ただの小動物ではない。 そこには野生の誇りと、 夜へ向かう者の静かな決意があった。 シャッターを切るよりも早く、 自然はその美しさを見せて消えていく。


SONY a9 + FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
Lost Lagoon, Stanley Park。 水面が夕陽にきらめくその瞬間、 静寂を切り裂くように一匹の**カワウソ(River Otter)**が姿を現した。 私は息を呑み、カメラを構えた。 ふと隣を見ると、同じ方向にレンズを向けるカメラマンが一人。 視線が交わり、言葉のいらない頷きが交わされた。 撮影を終えた彼が、少し息を整えながら言った。 「こんな光景、初めて見た。」 その一言が、胸に深く響いた。 何年この森を撮っていても、 自然はいつも、初めての感動をくれる。


SONY a9 + FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
静寂を破るように小さな水音が響く。 光の粒が木漏れ日となって舞い落ちるその場所に、 ムネアカシルスイキツツキ(Red-breasted Sapsucker) が姿を見せた。 赤い胸が濡れた羽に映え、 まるで森の精霊のように、 一瞬だけ水面に降り立つ。 カメラを構えるこちらを気にも留めず、 ただ自然のリズムの中で羽を震わせるその姿に、 時間が止まったように感じた。 野生の美は、音もなく現れて、静かに去っていく。


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