仕事に支配されていた私を救ったのは、彼女の言葉と昼間の月だった
50歳を過ぎたある日、私は心の迷子になっていました。
出会いと、ご縁の不思議さ
25年前、彼女は私の子どもが通う保育園の保育士さんでした。
その後、彼女が転職した会社に、偶然にも私が入社することになり、6歳年下の彼女と私はすぐに意気投合しました。
5年ほど一緒に働きましたが、私が辞め、その後に彼女も会社を離れました。
それでも、ふと思い出したように連絡を取り合い、ごはんを食べながら近況を話す。そんな細くて温かい関係がずっと続いていました。
彼女は前へ、私は足踏み
2年前、彼女はパートナーと会社を立ち上げました。
地域を元気にするお店を運営し、悩みながらも自分の足で前に進んでいる姿は、昔とは違う静かな強さをまとっていました。
一方の私は、転職先で17年。
50歳を過ぎ、子育ても落ち着いた頃、ふと足元がぐらつくような感覚に襲われました。
「私って、なんだろう。」
仕事へのやりがいは薄れ、毎日は同じことの繰り返し。
かといって転職する勇気も、新しい“やりたいこと”も見つからない。
ただ霧の中を歩くように、もやもやした日々が続いていました。
限界の夜に浮かんだ、彼女の顔
そんなある日、職場で信じられない出来事が起きました。
普段なら流せるはずのことが、その時だけはどうしても許せなかった。
怒り、不信感、情けなさが一気に押し寄せ、「もう辞めよう」と心が決まった瞬間、真っ先に浮かんだのは彼女の顔でした。
会いに行こう。
なぜか直感でそう思ったのです。
彼女の言葉が、私の心をほどいてくれた
久しぶりに会った彼女は、かつて一緒に悩んでいた頃の彼女ではありませんでした。
言葉のひとつひとつに静かな重みがあり、私の話に寄り添いながらも、決して過剰に同調しない。
賛成も反対もせず、ただ私の凝り固まった視野をそっと広げてくれるような話し方でした。
その彼女が、ふとこう言ったのです。
仕事に支配されてたら、人生もったいないよ。
仕事は生活の一部でしかないんだから。
仕事を続けながらでも、もっと違うことに目を向けてみたら?
何かひとつでも始めてみたら、きっと世界が変わるよ。
その言葉が、すとんと胸の奥に落ちました。
私はいつの間にか「仕事=生活の大半」だと思い込み、自分を狭い枠に閉じ込めていたことに気づいたのです。
私は会社を辞めませんでした。
でも、会社に向き合う“心の位置”を変えました。
世界が少しずつ色づき始める
あの日から、私の世界は少しずつ色づき始めました。
noteで想いを綴り、他のクリエイターさんの言葉に心を動かされ、
「絵本を作りたい」という願いを形にしようと動き出しました。
動画制作に興味を持ったり、ウォーキングやエクササイズ教室に通ってみたり。
仕事以外の場所にいくつも居場所をつくることで、
あれほど私を縛っていた職場のストレスが、不思議なほど遠くの出来事のように感じられるようになったのです。
昼間の月が教えてくれたこと
ある晴れた日曜日。
ウォーキングに出ようとドアを開けた瞬間、白い月が青空に浮かんでいました。
以前の私なら気にも留めなかった景色。
でもその日は、思わず「綺麗…」とつぶやいていました。
雲ひとつない空を見上げながら歩く時間の幸福感。
「ああ、今の私は幸せなんだ」
そう静かに、確かに感じることができました。
あの日の彼女の言葉は、私の人生の方向をそっと変えてくれた、忘れられない救いの一言です。
今も私は同じ場所で働いています。
でも、窓の外に見える景色は、あの日までとは少し違っています。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
💬 あなたにも、心を救ってくれた言葉はありますか。
この記事は、ハルさんの
ハルマガキャンペーン第26弾
「あなたのストーリー2026」
を見て、応募したい!と思い書きました。
私の心をすくってくれた彼女に感謝を込めて✨✨✨
ハルさん、素敵な企画をありがとうございます😊
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