【エッセイ】食べれば食べるほど
ごはんを何杯おかわりできるか。
孤独な戦いは、毎日続いた。
相撲部屋の話ではない。
小学生のときの話である。
80年代のアニメの主人公はなぜか大食いだった。そして、食べれば食べるほど親は喜んだ。
みかんがスキだと知ると、父は胡散臭いおやじの店で、破格の値段でみかんを箱買いしてきた。底の方はほぼ腐っていた。
毎日晩ごはん前にみかんを30個食べたので、手が黄色くなってしまった。
親からは痩せの大食いと言われ、そう言われると裏切ってはいけないような気もして、食べに食べた。
それでも体重は増えることはなかった。
45歳となった今、相変わらず腹は減るが、茶碗1杯のごはんを大切にいただいている。
しかし、ぽっこりおなかは抑えることはできず、今から秋のメタボ健診におびえているのである。
