正直冷笑してる人たちについて
「冷笑」ってよくない。だけど俺はついやっちゃう。俺にはそういう、冷笑系のエンジンが搭載されているのだ。
今日はそんな俺が「正直冷笑してる人たち」を語る。我ながらキモすぎる企画だが、そうやって自分のキモさをコンテンツにして救済していく所存だ。
では、レッツ冷笑!!!
うおwうおwうおwうおwうおw(冷笑系のエンジンを吹かす音)
第一笑:美術館で「高尚な自分」を演出している人
美術館に行くとふむふむ顔でアートを鑑賞している、いかにもインテリな雰囲気を漂わせている人たちがいる。俺は彼らを見ていると、つい冷笑したくなってしまうのだ。
まず彼らって、本当にアートを理解しているのか謎だ。ふむふむ顔で「高尚な自分」を演出しているだけの人も混じっている気がする。
実は、そんな俺の直感を裏付けるような事例がある。サンフランシスコの近代美術館で起きたちょっとした騒動だ。
その美術館の一角には、”眼鏡風のアート作品”が無造作に置かれていた。ある人は写真に収め、ある人は床にはいつくばり、懸命にその意味を読み解いていた。

だがこの作品、本当にただの眼鏡だったのだ。美術館に訪れたある青年の「ただの眼鏡を置き、来館者の反応を見る」というちょっとした実験だったのである。
俺は初めてこの話を聞いたとき爆笑した。高尚ぶってる人たちの鼻を明かした、実に痛快な事例である。青年性格悪すぎる。
俺は美術館に行くたび、この事例を思い出して冷笑してしまう。「冷笑してないで真面目にアート見ろ!」という話なのだが。
ちなみにそういう俺はアートを理解しているのかというと、もちろん理解していない。だって当然だろう?こんな芸術性の欠片もない記事を書いているのだから。
え?そんなヤツが美術館に来るな品位が下がる?
まぁまぁ待ってほしい。俺は「冷笑系」というネット社会が生んだモンスターなワケだ。いるだけで社会風刺である。そういう生きる風刺画として美術館にいてもいいのではなかろうか?ダメですか。そうですか。
第二笑:海とかエモがってる人
『ビューティフルからビューティフルへ』という小説がある。脳にこびりつくパンチラインが次々出てくる、非常に面白い小説だ。
この小説で特に好きなセリフがある。「寂しいから海に行きたい」と言う彼女に対する彼氏のセリフだ。
寂しさのメタファーとして海を使うの、俺、すげぇ嫌い。・・・そういうの、妖怪クソノスタルジー・エモ散らかし、って俺は呼んでる。
俺はこれを初めて読んでとき、「分かる~」と共感したし「妖怪クソノスタルジー・エモ散らかし」のセンスに笑った。
確かに、あのとき見たありきたりな青春映画はうざかった。海だの恋だの君だの言ってるヤツだ。俺はそういうので「エモい~!!!」と騒ぐ人たちを冷笑してしまう。
・・・・俺の人生はなんだ?人のことを冷笑して何が楽しい?こんなことをやるために俺は生きてきたのか?もう生きたくない。永遠の天使となって、やがて海になってしまいたい・・・
ハッ!いつのまにか「妖怪クソノスタルジー・エモ散らかし」に取り憑かれていた!忘れるな俺よ!お前は「妖怪クソキモ冷笑散らかし」だ!!!
・参考文献/日比野 コレコ『ビューティフルからビューティフルへ』(河出書房新社)
第三笑:一般大衆をバカにするのがカッコいいと思ってる自意識だけインテリな人
インターネットを見ていると「九割の人間はバカ」みたいな発言をよく見る。そういう発言をする人は当然、自分は残り一割の賢い人間のつもりなのだろう。
俺はそういう自意識だけインテリな人を見るたび、「厚顔無恥だなぁ」と冷笑している。だって「自分は賢い、周りはバカ」なんてよく信じ込めるものだ。面の皮が京極夏彦の本ぐらい厚い。
実は、そんな彼らの特徴を端的に表す用語がある。「認知の死角」だ。「他人の欠点には目ざとい半面、自らの偏見や思考の誤りには気づけない傾向」を表す用語である。
認知科学、心理学の研究から人の知性を紐解く『知性の罠』という本で「『愚かさ』に関する用語」として紹介されていた。
これ、まさに彼らのことではなかろうか?特に彼らの自らの偏見や思考の誤りに気づけない傾向は顕著だ。「自分は賢い、周りはバカ」なんて考え、偏見で思考の誤りそのものである。
ということで、今度彼らを見かけたときは「認知の死角が酷いなぁ」と冷笑してあげよう。もし彼らが本物のインテリなら、その意味に気づいて反省してくれるハズだ。本物のインテリなら、ね。
・参考文献/デビッド・ロブソン『知性の罠』(土方奈美訳・日経ビジネス人文庫)
エピローグ:冷笑系を冷笑するとき、冷笑系もまたこちらを冷笑しているのだ
この記事を読んで「コイツ冷笑系かwうおw」と俺を冷笑した方、いらっしゃるのではなかろうか?俺はそんな、冷笑系を冷笑する冷笑系であるあなたのことも冷笑している。
つまり俺は冷笑系を冷笑する冷笑系を(以下略)
思うのだが、こんな相互冷笑もうやめないか。冷笑される側も、冷笑する側も、誰もが傷ついている。だからいっそ、冷笑自体を消してしまおう。
ということで俺はこの記事であえて大々的に冷笑をして、この世の冷笑を全て俺へと集めることにした。そして集めた冷笑もろとも自爆することにした。某ロボットアニメのラストみたいな感じだ。俺の犠牲でこの世から冷笑を抹消する。
今、全ての冷笑は俺へと集まっている。そろそろ時間のようだ。インターネットで過ごした日々、楽しかった。
さようなら。
自爆まで
3
皮肉な話だな。
2
冷笑を無くすためには、
1
自らが冷笑する必要があるなんて・・・
0

後日談
(某所:星空を眺める親子)
ねぇパパ、あのヘンな星たちはなに?
あれは「もう消えたネットスラング星群」だよ。忘れ去られたネットスラングたちが、星に生まれ変わって宇宙を漂っているのさ。
へぇー、あの一番おっきい、れーしょーけぇ?って星はなんだろうね?
なんだろうねぇ・・・


