夏越の大祓と真菰の関係
早いもので、2026年も半分が過ぎました。
六月最後の日は半年の穢れや罪を祓って、残りの半年の無病息災を祈る神事「夏越の大祓」が行われる日。参拝者が主体的に参加する神事として、全国の神社に設置される茅の輪を8の字を描くように3回くぐって心身を清めます。
8と3ってなんだか意味深さを感じるのですが、けじめをつける(完結させる)という意味合いで縁起の良い「3」と、「無病息災がずっと(♾️)末長く(八)続きますように」という祈りを込めた「8」だろうと勝手に解釈しておきます。
真菰への興味の輪が広がっている
水辺に群生する真菰(イネ科の大型草本)は「神が宿る草」として神聖視され、出雲大社本殿の注連縄に使われるなど、古来より神事と深い関わりがあります。(有名な神楽殿の大注連縄には赤穂持という餅米の稲藁を使用)
それゆえに出雲大社にゆかりのある神社では、茅《かや》ではなく真菰で茅の輪を作ることもあるようです。
最近ではSNS投稿で話題にされることが増えたのか真菰に興味を持つ方が急激に(指数関数的に)増えたように感じるのは私だけでしょうか。
スピリチュアルな視点で興味が湧いた方、食用としての「マコモダケ」に関心を示した方も多そう。
この機会に、ここでもう一歩踏み込んで視野を広げてみます。
茅と真菰の生育環境の違い
茅《かや》と真菰はいずれも日本各地に群生するイネ科の植物です。
茅(かや)
空き地や土手など、日当たりがよく比較的乾燥した場所に生えるイネ科の草本の総称(ススキ、ヨシ、チガヤなど)
一般にはチガヤを指すことが多い印象
真菰(まこも)
川や沼、湿地帯などの水辺に群生するイネ科の大型草本
地下茎の花芽に黒穂菌が感染し、その分泌物によりタケノコ状に肥大した茎は「マコモダケ」として食用になる
茅《かや》が生える日当たりがよく比較的乾燥した環境(空き地、耕作放棄地、草刈りの行き届かない舗装路の隙間)は日本において増加傾向、一方、真菰が群生できる水辺環境は川の護岸整備などによって減少傾向にあります。
いずれも日本の各地で見られるとはいえ、こういった小さな環境変化の積み重ねによりかつては当たり前に存在した真菰が、今後は手に入りにくくなる可能性もゼロではないかも知れません。
茅の輪の材料選びの決め手
さて、茅の輪に使われる材料が、茅《かや》か真菰か。
その違いには「出雲大社にゆかりがあるかどうか」以上に、もっと論理的な意味があるように感じます。
「意味があります」ではなく、あえて「意味があるように感じます」と書いたのは、実地調査を重ねて実録データを集めた訳でも、文献情報などとして確認できた訳でもないからです。
ただ私自身はこう考えたに過ぎない。そのことはご承知おきください。
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