ツェルマット五湖巡りトレイル5-Seenweg
ずっと行ってみたかったあの場所へ。
二度目のスイス訪問で、現地在住の友人に「ツェルマットへ行ってみたい」とリクエストしたら実現した。持つべきものは頼りになる友人である。

十年近く前の夏、チューリッヒから電車を乗り継ぎ、登山鉄道も利用して、素晴らしすぎるツェルマットのハイキングコースに赴いた。マッターホルンを眺めながら歩いたその日のことは、今でも鮮明に覚えている。
五湖巡りトレイル
「ツェルマットの山を歩きたい!」
漠然と願望を丸出しにする私に対し、友人夫婦が快く提案してくれたのは、五つの湖を巡るゆるふわハイクコース “5-Seenweg” だった。

五つの湖を巡り歩く間、ほとんどずうっとマッターホルンが見えているというシチュエーション。しかもド快晴。水面が美しい。

何より流石はハイキング天国のスイス。
随所に道標が設置され、ルートを外れていないと安心できる。トレイルランナーやマウンテンバイク乗りにも愛されているようだ。

道中ドラクエのような展開もありつつ進む(ドラクエ、やったことないが)

▷逃げる ▷話しかける ▷手紙を渡す ▶︎道を譲る
ハイキング中に遭遇するものたち
放牧中のヤギたちは我々以上にのんびりと草を食んでいた。上半身とおしり側とで、くっきりと毛色の違うのがインパクト強めのチャームポイント。

足元に目をやると、道端には饅頭……みたいなキノコが落ちている。
白くて肉まんくらいの大きさだったので、「ニクマンジュウモドキ」と勝手に命名した。(拾い食いはしておりません)

時の頃は八月の夏真っ盛り。
けれども五湖巡りトレイル(5-Seenweg)の湖は標高2,100〜2,550mほどに位置するため、ツェルマットの山は春から初夏への過渡期の雰囲気が漂っていた。

群れるオタマジャクシたちの中には、足が生え始めたおタマたちも。

池の中の石が青いせいか、この辺りの湖や池は、どれも幻想的な青みを帯びている。

湖畔のチョコレート休憩
ルート上にベンチが設置されているものの、湖のすぐそばに腰を下ろす人がほとんど。うん解る、その気持ち。青くて澄んだ水の色には自ずと吸い寄せられてしまう。

友人と二人で一息つくことにした。友人の相方は家でお留守番。二人で行っておいでと送り出してくれた。
さて、休憩のお供はもちろんスイスチョコレートだ。
チョコレートがずらりと並ぶスイスのスーパーマケットの陳列棚は圧巻で、チョコレート好きにはパラダイスすぎる。事前に買っておいたコレクションの中から、この日はナッツ入りのミルクチョコレートを持参した。
ミルク感抜群!
滑らかな口溶けに、急に元気がみなぎってくる。

(Lindtリンツは2010年以降、日本にも直営店がありますけれどね)
ともすれば道端のキノコもチョコレート・パンケーキに見える。
これも体力が回復するヤツでは?

一方で、うっかり食べてしまうと、どういう訳かつまづきやすくなるかもしれないキノコも居た。なんやこの角度は。太陽に向かって伸びてるんか?

比較的日当たりの良いところでキノコを見かけるのが少し不思議だった。
気温や日照時間も関係があるのだろうか。
終わらない物語の半ばで
この五湖巡りトレイル(5-Seenweg)はツェルマット周辺のハイキングコースの中でも人気があるらしい。そのことを思い知る道程だった。

ずっと歩いていたい。
終わって欲しくない物語の中にいるような時間。

しかしながら終わりあるのが物語というもの。
下山後はツェルマットの街の隠れ家レストランで夕食を。
なんでも一見さんお断りのシステムらしく、友人の相方が気を利かせて予約しておいてくれたという素晴らしい配慮。スイスの物価のことは忘却の彼方へ追いやって存分に楽しんだ。

ミステリー・トレイン
このツェルマットでのハイキングはチューリッヒからの日帰りプラン。
まあ、日本人の感覚なら何とかスケジュール可能。
その帰りの長距離列車を、TALESで公開中の創作紀行文『旅先の見知らぬ誰かと|Magic Tourism』の第一話『ミステリー・トレイン|Zermatt, Switzerland』の舞台としました。
夕暮れを迎え、街灯のない外の景色は真っ暗で見えず。そんな中、事態は急変して……
(以下は第一話『ミステリー・トレイン|Zermatt, Switzerland』の入り口)

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