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パンケーキが満足に焼けた試しがない #2

大学生の時に一か月間フランスのパリで過ごしたことがある。
一応語学学校でフランス語を学んだ。
一気に大量のフランス語を浴び、グループワークでは他国の生徒とうまく意思疎通ができず、心身ともにくたびれた授業初日。
ホテルに帰るためにバス停でバスを待つ。
パリで路線バスに乗るのは初めてだ。
確か18番のバス。
ようやく来たと思ったら、走行速度が落ちることもなくわたしの前を颯爽と通り過ぎて行った。
透明人間になった気分だ。

パリではバスが来た時に手を挙げるなど合図をしないと基本的に止まってくれない。
少し寂しかったけど、くすっと笑えてしまった。
文化の違いを肌で感じられた喜びの方が大きかった。
バスに乗るにしても明確な意思表示が必要みたいだ。
他人の顔は窺わない、そんなスタンスがわたしにとっては新鮮で爽快で気分がよかった。

うまくいかないこと。そんなの日常茶飯事だ。
わたしにとってうまくいかないことの一つ。
それはパンケーキの焼き加減だ。
休日の朝ごはんに優雅にパンケーキを食べたい時がある。
でも綺麗に焼けたことがない。
焼けすぎたり、ムラができたり、いつも焼き加減はまちまちだ。
それでもレシピを改めようとは思わないし、二枚目を焼く前に十分にフライパンを冷まそうとも思わない。
色々な顔をしたパンケーキを見てくすっと笑う瞬間が心地良いからだ。

ボウルに、米粉、ベーキングパウダー、卵、アガべシロップを加え混ぜる。
そこに牛乳を加えながら適当な滑らかさの生地を作る。
熱したフライパンにそっと生地を乗せる。火は中火。
生地の表面に気泡が見えたらひっくり返して良い合図。
裏面が焼けるのは一瞬の出来事。
焼きあがったパンケーキをお皿に乗せていく。
パンケーキのソースに、リンゴを黒糖で煮詰める。
リンゴを薄く切りフライパンに並べる。
表面を軽く焼いたら水、黒糖、ラム酒を加え5分ほど煮詰める。
完成。

分量は適当です。

見栄えはあまりよくない。
でも味は抜群だ。
こういう素朴なのがいい。
料理は丁寧に、そして適当に。
それがわたしのスタンスだ。18:01

ほら焼き加減が違う。

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