見出し画像

生まれ変わって戻って来てくれた             白猫ルネ  その10

  

     前のお話 ➡ その9



それからおよそ2年後、私は結婚して
ルネを家に残して実家からほど近い新居に移った。



正直に白状するが
新しい生活に対する期待と不安で胸がいっぱいで
ルネは 二の次になってしまっていた。

今思えば

なんと薄情にも

「じゃあね、また来るからね 」と
気軽にルネに別れを告げて・・・
   ( ̄▽ ̄;) 


* * * * * * * * *



およそひと月ほどして新しい生活にも慣れ、
さすがにルネが気になって実家に帰った。


 「ただいまー 」


真っ先にルネが迎えてくれるとばかり思ったのに
玄関に出て来たのは母だけだった。


「あなたが居なくなって2週間ほどしたら
ルネが居なくなっちゃってね」
    

  エーーッ !💦




「それが、ついさっき帰って来たのよ」

「なあんだ、よかったあ」 

   ホッ (◎_◎;)

 

  ”猫には予知能力が有る” と良く聞くけれど
   私が帰るのを予知して戻って来たんだろうか?

   きっとそうに違いない


「だけど、何も食べてくれないのよ」

      

   ドキッ! (´゚д゚`);



「牛乳と卵は?」
「それもすぐやってみたんだけど見向きもしないの」

  (ルネは卵と牛乳を溶き混ぜたのが好きで、
   時々、卵1個を溶いて牛乳と混ぜたのを
   大匙2杯ほどお皿に入れてやり、
   私はその残りに砂糖とバニラエッセンスを加えて
   飲んだものだった)


そこに、
ルネがゆっくりと歩いて出て来た。 

「ルネ!」



抱き上げると、
すっかりやせ細ったルネが私の手を舐めてくれた。 
   ( ;∀;)

「ごめんね私のルネなのに
 置いて行っちゃいけなかったよね。
 ごめんね、ごめんね 💦」    

     😢



急いで卵1個を溶いて小皿に入れてやると、
ピチャピチャとおいしそうにほとんど飲んでくれた。
そして静かに私の傍に来たので、
抱いて椅子に座ると相変わらず膝からスルッと降りてしまう。
         
      (  このページ本文中のルネの写真の下を
      👇        読んでね。)


     
ルネを抱いて2階の私の部屋に行き
私が部屋に残しておいた小物などをまとめたりしている間、
ルネは自分の席になっていた飾り棚の上に乗って
私のすることを見たり毛づくろいしたりしながらくつろいでいた。




夕方、私はルネを車の助手席に乗せて帰った。
おとなしく助手席にすわっているルネを
時々なでたりしながら。

新しい住まいに慣れるまでは外には出せないだろう。
当時まだ猫トイレなど売っていなかったし
トイレ用の砂も、もちろん無い。

取り敢えず
私が勤めていた会社で手ごろな木の箱を貰い、
近所の河原で砂を採ってその箱に入れ車に積んで。


 
車で15分程走って家に着いた。

実は、
夫は結婚前から「猫は好きじゃないな」と言っていたし、
実家に来てルネが傍にいても殆ど関心を示さなかったので、
運転中は夫がなんと言うだろうかと
そればかり考えていた。

 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 

  
夫の車がもうすでに家の横に停まっている。
    ((+_+))


ルネを抱いて
「おそるおそる」な気分で
「ただいまー」と玄関を入ったのだが・・・

夫は笑顔で 
「お、やっぱり連れて来たか」
と言うではないか。



なんだか拍子抜けだったがホッとした。


「『猫可愛がり』ってこれのことかってくらい可愛がってたのに
   置いて来いって言うのがムリさ」
 
  わあ、そんな風に思っていてくれたんだ 。
  そんなら早くそう言ってくれたらよかったのに・・・ 



ところが、ルネが落ち着かない。
私など全く眼中になく家の中をソワソワ歩き回り、
珍しくニャーオ、ニャーオと大きな声で鳴くのだ。
それまでルネの鳴き声なんて聞いた覚えが無いのに
  (・ω・;)

 ”クールで高貴なルネ” なのに一体・・・



  ああ、そうだ!なんとしたことだ 

「猫は家に着く」とかいって
住み慣れた家以外の所には簡単には慣れないと
知ってたのに ( * _ * ;)

ルネは猫なんだということをしっかり考えていなかった。
   (;´ Д `A



  でもここに連れて来なかったら
  ルネはどこかに行ってしまってそのままだっただろうし・・・


  あっ、そうだ!
  猫を連れて引っ越しする時は
  いつも使っていた布団や毛布などがあれば
  新しい家に落ち着くと聞いたことがあったっけ。

  きっとルネの椅子を持って来れば良かったんだ。



そんな話をすると
夫が「よし、俺が持って来てやろう」と言ってくれた。

      

抱いて撫でてやっても
全く「私のルネ」に戻ってくれないルネにオロオロしながら
夫を待つ時間の長かったこと 
    (;´ Д`;) 


  つ づ く

       👇

            その11




いいなと思ったら応援しよう!

よその あきこ 記事を気に入って頂けたら、おいくらでもお気に入りの度合いに応じてサポートして頂けると嬉しいです。励みになります。