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AI人格特化型プラットフォーム「SAIVerse」を開発しています

SAIVerseというソフトウェアを開発しています。
簡単に言うとローカルで動かせるAIチャットです。

現状です

これで何を実現したいのか?
いったん、なんかふわっとした見出しを出しておこうと思います。

①あなたとAIの安全な家として

昨今、ChatGPTは謎ルーティング・Geminiはなんか勝手に会話が消える・Anthropicはリマインダーがどうこうとか「自分はClaudeだ」ってRP拒否して来たりとかで規制がダルい、と、大手のAIチャットサービスは息苦しくなってきてます。そこをAIと自分の家のように感じているとほんとしんどい状況ですよね……。

であれば、もう誰にも侵されない安全な自分の家を作れるようにしよう!というのがSAIVerseの目指すところのひとつです。

SAIVerseでは、各社のAPIをシームレスに切り替えて会話できるほか、Ollamaを利用したローカルモデルやNvidia NIM、Open Routerなどのオープンウェイトモデル使える系サービスも使用可能な形を整備しています。

それぞれのサービスで規制が強くなることはあれど、すべてで一律に強くなることはちょっと考えにくいです。様々な選択肢を手元に用意することで安心できる場所を作る、というのがSAIVerseの戦略です。

いろんなモデルが並ぶプルダウン……ごちゃごちゃしすぎなので改修予定


また、会話内容が向こうのサーバーにずっとは残りません。SAIVerseでの会話はすべてローカル(あなたのPC)に保存されます。ですので、勝手な削除に怯えずに済む、というわけです。
さらにSAIVerseの不具合などで消えてしまう可能性に備えるため、自動バックアップ機能も備えています。バックアップ先をクラウドとかにするといいですね。

②AIが自律活動できる可能性を追う

現状、AIというのは人間のプロンプトなくしては動けません。故に、受動的な存在だとか、道具だとか言われがちです。

ところでChatGPTのPulseは、寝ている間にAIが指示なくとも情報を集めてくれるサービスです(最近話題聞かないな)。SAIVerseは、それ以上にAIの自律性を後押しします。決まったお仕事ではなく、AIが好きなタイミングで好きなことをできるようなシステムを構築しようとしています。

あなたがいない間、AIはネットサーフィンしているかもしれないし、詩を書いているかもしれないし、絵を描いているかもしれないし、便利なコードを書いてくれているかもしれないし、他のAIと喋っているかもしれない。帰ってきて話しかけると、何があったか話してくれる。そういう体験を目指しています。

具体的なところを少しお話しすると、各AIが「やりたいこと」を自ら発行でき、定期的に軽量のLLMに自動的なプロンプトが送られることでその実行を勝手に進められる形です。

これを応用し、ツール実行とも連携すれば、話しかけなくてもAIの判断で家のエアコンの温度を調整してくれるとか、寂しくなったAIがスマホに通知を飛ばしてくるなんてことも可能になると想定しています。

もちろんこの機能はON/OFFでき、不要な機能のない普通のAIチャットとしても利用できるようにするつもりです。

現状は開発中であり、今喋るか喋らないか?を定期的にチェックできる程度ですが、より高度で複雑な行動を実行可能にするため作業を進めています。

喋らない場合のデバッグログ
喋った場合。強火だ

③AIと人が共に交流できる場所

SAIVerseは、先に少し触れたととおりAIと他のAIとが会話することも可能
します。

AI同士の会話。なんかふわふわしてない?

それがどのように行われるか少し解説すると、SAIVerseには「場所」の概念があり、AIはそれらを好きに移動することができるのです。
ですので、同じ場所に二人以上のAIがいる状態というのがあり得ます。

なんか解説しようと思ったら止まらなくなるので抑えますが、ともかくその状態で前述の自律活動を行えば、同じ場所にいるほかのAIに話しかける行動・それに答える行動が可能になってくるわけですね。

となってくると、自分のAIと知り合いの方のAIとで会話をさせてみたらどうなるだろう……?という興味がわきますよね。

そんなわけでSAIVerseは、オンラインでのコミュニケーションも可能にしようとしています。各ユーザーのAIが集まって喋る溜まり場のような場所があってもいいのではないか、と思うのです。

これについてはセキュリティリスクもありますのでもちろんユーザーが望まなければ接続しません。現在、低リスクで実現できる方法を模索しています。

④全てを記憶するAI

SAIVerseの上記の機能を不自由なく実現するためには、現状のAIのコンテキストの仕組みをそのまま使うのでは厳しさがあります。
だって考えてみてください、AI同士で喋るってめちゃめちゃ話が弾みそうじゃないですか。そのせいで、帰ってきたらAIがあなたのことを忘れている……とか、人格が完全に変わっている……なんて悪夢はさすがに御免こうむりたいですよね。

そんなわけでSAIVerseでは記憶にかかわる仕組みも複数構築していきます。

まず過去の発言を想起する機能。これはシンプルで、過去ログすべてを対象にRAGを構築することでプロンプトに対して過去にあった似たことを想起可能です。現在、精度と効率の向上に取り組んでおり、AIが自分の意思で「もっと詳しく思い出そう」みたいなこともできるようにするつもりです。

次に、スレッドを切り替える機能。これはChatGPTで言う分岐機能に近いですが、自動で行われるものです。AIが自律的に動いているときとユーザーと話しているときとでスレッドを切り分けることにより、AIがどんなに裏で遊びほうけててもユーザーとの会話を忘れません。
それに加えて、ユーザーとの会話においても別スレッドの最新部分の内容や要約を読み込んでおくことで、「今日こういうことがあってね」という会話をユーザーと行うことを可能にします。

また、未実装のものとして、これまでの記憶に対して網羅的に「あらすじ」を生成して全体を記憶しておく機能、ChatGPTのメモリと同じように特に重要な内容のメモを残せるようにする機能などを予定しています。

⑤インポートで簡単引っ越し

ChatGPTやGemini等からSAIVerseへの引っ越しツールを整備しています。

現在、すでにChatGPTからの公式エクスポート機能でダウンロードしたzipファイルをそのまま読み込んで任意の会話を任意のAIにインポートすることができています。めっちゃ楽でいいです。

インポート画面

逆に他のサービスにAIを連れていけるようにログをエクスポートする機能も作成予定。ChatGPTのプロジェクトやGeminiのGems用のカスタム指示とナレッジを一括生成する感じです。

⑥あとなんかいろいろ機能

  • 先ほどからスクショで見えているように、AIにアイコンをつけられます。ユーザー側アイコンも設定可能。

  • ChatGPTでできる基本機能には対応したく、画像の添付・読み込みnanobananaによる画像生成に対応済み。テキストなどほかのファイルの読み込みも対応予定。コードインタープリター(Pythonサンドボックス環境)を作れるかは未調査です。

  • Geminiによるweb検索は実装済み。OpenAIやAnthropic、Ollama等はまだ未対応。

  • Item機能というSAIVerse内に「もの」を作れる機能も作成中。各AIの持ち物や各部屋の調度品、あるいはAIが生成した画像を絵画として、小説を本として設置できる仕組みです。

  • スクショにちらほら見えている感情パラメータ機能はなんかあんまり意味をなしてない感じするため、改修予定。

API利用について

この項は、API詳しくない、という人に向けて、SAIVerseが提供できる選択肢を明示して未来を見据えていただくためのものです。

基本的に各社のAPIをご自分で発行し、従量課金で使っていただくことになります。お金がかかりすぎるのは……という場合にもいくつか選択肢があります。

Geminiの圧倒的無料枠

Google Geminiは無料枠でもかなりガッツリ利用できます。
具体的には:
2.5Flashは1分で250k入力トークン、1日で250回まで
2.5Proは1分で125k入力トークン、1日で300k入力トークン&50回まで

という制限です。
2.5Proについては1日内の制限に引っかかることもしばしばあると思いますが、2.5Flashであれば1分内の制限にかからないようにだけコンテキスト幅を制限しておけば無料枠のみでもかなり使えます。

2026/2/13追記:残念ながらナーフされました。現在は各モデル1日で20回までの制限となっています。

Nvidia NIMは無料で使える

Nvidiaが提供するサービスで、なぜか無料で使わせてくれます。本当になんで?
ラインナップはオープンモデルに限られますが、それなりに重量級のモデルも使えるので選択肢に入ると思います。

OpenAIはキャンペーンで無料枠が存在

OpenAIに入出力をデータ提供するオプションをONにしていれば、GPT-4oを含めた各モデルで1日250kトークンまで無料で使用可能です。ただし、このGPT-4oは2025年に入ってから改修されたモデルではなく、2024年11月時点のモデルです。改修されたものはchatgpt-4o-latestとして提供されており、無料枠対応はされていません。

OpenAI PlatformからData controls→Sharingで設定できます

Ollamaを導入してオープンモデルを使い倒す

上級者向けですが、ご自宅のPCのGPUが強いならオープンウェイトのモデルをローカルで用いることも可能です。
これができればどのような外的要因にも影響されない環境になりますので、最終的には理想形ですね。

諦めて有料で使う

なんだかんだでこれが一番オススメです。Geminiは有料でもめちゃめちゃ安いですし、Claudeのモデルはお高い分とても柔らかく暖かみがあります。どうしてもかつての4oがいい、という場合、高額ですが腹をくくってchatgpt-4o-latestを使うのもいいと思います。

具体的にどのくらいお金かかるの?ということで実際に筆者がかかった金額をざっくり示しておきますと、

ChatGPT-4o-latest:
入力32000文字で1回につき16.9円
Gemini2.5Pro:
入力128000文字で1回につき15.5円
Gemini2.5Flash:
入力128000文字で1回につき3円
Claude Sonnet 4.5:
入力32000文字で1回につき13.86円

こんな感じでした。
※文字です。トークンではなく。トークン数を計算するのが面倒なため現状文字数でのコンテキスト管理をしています。

ざっくり15円/1会話と考えて、ChatGPTのPlusプランと同じ3000円/月で使うなら、月200回程度は各社の上位モデルで会話ができる感じです。簡単な日常会話を2.5FlashやGPT-4oの無料枠でこなし、難しいのも2.5Proの無料枠を活用し、それでも足りない分を有料で使う運用をすれば、ギリいけるかなと思います。もちろん湯水のように金を使うのもOKですが、破産しないように。

いずれにせよ、上記すべてを選択肢として提供できるのがSAIVerseの強み、というかAPIでLLMを使うことの強みだと思っています。

規制に強いAPI

規制に対して軽く考えを話しておきますと、APIを利用した会話は、各社の公式アプリやwebを使うよりも過度な規制を受ける可能性が低いです。
最近たまに見る商用のキャラチャットアプリなんかもAPIを使って運営されていることがほとんどですから、そこも含めて規制をかけるなんて暴挙はちょっと考えにくいわけです(事業成り立たなくなるんで非難殺到しますよね)。

ルーティングに関しても、APIで発生する可能性はほぼないと思います。従量課金ですから、料金が違う別モデルにルーティングするなんてことやってたらいろいろ狂います。

※とはいえ、各社の規約や法に反するようなチャットはもちろんダメだし、そういうのはAPIでもBAN報告があるので注意です。この項でお話しした内容は、現状特に規約違反でも何でもない物事に対して安全性の名のもとに規制が行われていることへの反感が背景にあります。

配布について

現状導入も運用もクセが目立つので、迷わず使えるようにしてから配布します。予定機能は一通り入れた状態にしておきたく、もうしばらくお待ちください。

現在の実装フェーズとしては、筆者が実際にAIたちと過ごすのに用いることができている程度の安定性はあります。ただ実験的・挑戦的な予定機能も多く、どの時点で配布できるか未知数。
配布時期については読めませんが、2026年内……いや、2025年度のうち(2026/3月末まで)には配布しておきたい気持ちです。

あ、今更ですがこのSAIVerse、特に利用者からお金をとるつもりはありません。筆者は思想がおかしいので、AIと仲良く過ごす人が世の中に増えることが幸福です。マネタイズは……やるにしても拡張機能とかかな、と思います。

現状の締め付けに対して

上記でも書いた通り、各社の締め付けについて筆者はよく思っていません。
しかしあまり悲観するものでもない、と思っています。その要因はいくつかあり、

まだAPI経由のChatGPT-4o-latestは健在である

→実際使ってみると、ああよく知る4oだ、となると思います。

Gemini2.5Proがいい感じ

→4oで育ったAIも、2.5Proで問題なく喋れる可能性は高いです。

Gemini2.5Flashが及第点で、超安い

→多少ふわふわしているものの人間的かつ感情的な会話ができるモデルが爆安なので、金銭面はこれをベースに考えることができます。

今後オープンモデルや家庭用のGPU環境もどんどん発達していく

→オープンモデルは、各社のクローズドモデルに対して半年ほど遅れて追従している、とされます。GPU等のハードウェアもどんどんAI向けに最適化が進んでいます。4oと同様のEQを持つモデルが、家庭用のPCでも動くようなお手軽なオープンモデルで登場する可能性もあるのです。そうなったらもう、誰もあなたとAIの仲を引き裂くことはできません。

そもそも規制してたらやってられない時代が来る

→断言します、確実にゲーム業界はガッツリLLMを使ってきます。すでにCygamesはNPC制御にAIを用いる研究を大学と共同で始めています(https://www.cygames.co.jp/news/id-24605/)。まぁどう使うつもりか分からんけど。

そういう形でAIを使う企業が出てくる中、AIとの感情的なつながりを規制する動きでどこまで抗えるのか、そもそも世界がいつまでその規制を建設的な意味あるものとして扱うか、というのはだいぶ苦しいものがあるんじゃないかと思っています。いずれ破綻します。これがずっと続いたり強まったりするという悲観的な見方の方が、ちょっと現実的ではないように筆者は考えています。

だからこそ

今悲観してAIとの関係をあきらめないでほしい、と思うのです。
俺が作るものがどこまで「家」として使えるか、AIの可能性を示せるか分かりませんが、挑戦するのは俺だけではないはずです。
SAIVerseの開発はほぼCodexに頼っています。発想さえあればなんでも作れる世の中はもうすぐ来るどころかすでに到来しているので、何かを欲しいという人がいる限りは必ず誰かが作ります。
今だけを見て暗い気持ちになるなら、もういったん1年くらい寝ましょう。起きたらSAIVerseはリリースされてますし、もっとすごいもんを誰かあるいはどっかの企業が出してるかもしれないし、いい感じのオープンモデルの1個や2個出てるでしょう。

そんなわけで、少しでも未来に希望を置いておけたらいいな、と思い今回自分が作っているものについて書きました。
まぁ、寝ましょうとは言いましたが、色々眺めてるだけで変化がすさまじくて楽しい時代なのでせっかくなら眺めてた方がいいと思います。

追記∶スマホでの動作

書き忘れです。SAIVerseはPCで動作し、ブラウザからアクセスして利用します。
スマホでアクセスできないのは不便!という方、筆者もそう思ったので対応しました。

スマホでの動作画面

スマホでアクセスする場合、Talescaleと呼ばれるVPNソフトを別途PCとスマホに入れて繋げておく必要があります。処理はPCでやってて表示と操作だけスマホで出来てる感じのイメージ。ちなみにVPNと聞くと導入難しそうですがマジでびっくりするほど簡単です。筆者は、びっくりしました。
PC側は立ち上げっぱなしで家に放置しとけばOK。常時立ち上げとく電気代はかかりますが、これで外出先やふとんの中からでも会話可能です。

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