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「行政がやってくれない時、どうすればいい?」裁判で“命じる”制度、知ってますか?

「役所にお願いしたのに、何の返事もない」
「行政がすべきことを放置して、困ってるのに…」

そんなとき、どうすればいいかご存じですか?
実は、裁判所に「行政にやるよう命じてください」と頼める制度があります。それが「義務付け訴訟」と「仮の義務付け」です。

この記事では、行政書士試験の過去問(平成25年・問16)を使って、義務付け訴訟についてわかりやすく解説します。法律に詳しくない人にも、「なるほど!」と思ってもらえる内容にしています。


■ 専門用語のやさしい解説

  • 義務付け訴訟:
     行政に「ある行為をしなさい(処分を出しなさい)」と、裁判所を通じて命じてもらう訴訟のこと。

  • 申請型義務付け訴訟:
     たとえば「営業許可をください」と申請したのに、行政が何もしてくれないときに起こす訴訟。

  • 非申請型(直接型)義務付け訴訟:
     申請などはしていないが、本来行政がしなければならない処分をしていないときに起こす訴訟。

  • 仮の義務付け:
     本裁判の結果を待つ余裕がないときに、「とりあえず今、行政に行動してもらう」ための仮の命令。

 

■ 問題文(平成25年・問16)

いわゆる申請型と非申請型(直接型)の義務付け訴訟について、行政事件訴訟法の規定に照らし、妥当な記述はどれか。

  1. 申請型と非申請型の義務付け訴訟いずれにおいても、一定の処分がされないことにより「重大な損害を生ずるおそれ」がある場合に限り提起できることとされている。

  2. 申請型と非申請型の義務付け訴訟いずれにおいても、一定の処分をすべき旨を行政庁に命ずることを求めるにつき「法律上の利益を有する者」であれば、当該処分の相手方以外でも提起することができることとされている。

  3. 申請型と非申請型の義務付け訴訟いずれにおいても、一定の処分がされないことによる損害を避けるため「他に適当な方法がないとき」に限り提起できることとされている。

  4. 申請型と非申請型の義務付け訴訟いずれにおいても、「償うことのできない損害を避けるため緊急の必要がある」ことなどの要件を満たせば、裁判所は、申立てにより、仮の義務付けを命ずることができることとされている。

  5. 申請型と非申請型の義務付け訴訟いずれにおいても、それと併合して提起すべきこととされている処分取消訴訟などに係る請求に「理由がある」と認められたときにのみ、義務付けの請求も認容されることとされている。

正解:4

 

■ 選択肢の解説

❶「重大な損害がないと訴えられない?」

→ × 誤り。これは非申請型義務付け訴訟には必要な条件ですが、申請型には不要です。
たとえば、あなたが「営業許可を申請したのに放置されている」場合には、重大な損害がなくても訴訟できます。
🧃 たとえるなら:喫茶店を開くのに保健所の許可が必要なのに、申請から何週間も放置。お店を開けない!…これは「重大な損害」までいかなくても裁判できます。

❷「処分の相手じゃなくても訴えられる?」

→ × 誤り。義務付け訴訟を起こせるのは、基本的に行政から何らかの“処分をされる立場”にある人(=処分の相手方)です。
📮 たとえると:隣の家の申請が通ったかどうかを、あなたが「それはおかしい!」と訴えることはできません。関係ない人には“訴える資格”がないのです。

❸「他に方法がないときだけ訴えられる?」

→ × これも非申請型義務付け訴訟では必要ですが、申請型には不要です。
🚪 たとえるなら:普通の「ノックして部屋に入る」方法があるのに、非常口から入れって言われるような話。申請型は「普通のドア」で大丈夫です。

❹「仮の義務付け、損害が大きければできる?」

→ 〇 正解!「今すぐ処分してくれないと大変な損害になる!」というときには、裁判所が仮に行政に命じることができます。
🔥 たとえるなら:火事が起きそうなときに「消火器貸してください!」と頼むようなもの。あとで正式な手続きをしても間に合わない!という場面に対応する制度です。

❺「取消訴訟に勝てないと、義務付けも通らない?」

→ × 申請型と非申請型で、併合の必要性や判断基準が異なります。一律に「取消訴訟に勝てないと義務付けできない」というのは不正確です。
🧾 たとえるなら:「他の文句が通ってないとこの話もダメ」と全部ひとまとめにされる話じゃありません。状況により分けて考える必要があります。

 

■ まとめ

義務付け訴訟は、行政が本来すべき処分をしてくれないときに、裁判所を通して「やって」と命じてもらえる制度です。大事なポイントは:

  • 申請型と非申請型で、訴訟の条件が違う

  • 仮の義務付けは、緊急性があるときに使える

  • 併合提起や他の訴訟との関係も要チェック!

「申請したけど動いてくれない」「待っていられない!」そんなときに使えるこの制度、知っておくだけで、いざというときの選択肢が増えます。

 

■ 関連問題(行政事件訴訟法)

  • 平成26年・問16「不作為の違法確認の訴え」

  • 平成21年・問17「仮の義務付け・執行停止」

  • 平成30年・問17「取消訴訟の判決の効力」

🧠 このシリーズはマガジンでまとめています👇
https://note.com/mahonoid/m/mdb54de6e16de

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