月の鏡
思想外交AI編が完結したので、また好き勝手に妄想していきます😂
今回は少し静かな、夜の物語です。
光を見たことのない少女が、“月の鏡”を探しに行くお話。
✨「月の鏡」
それはそれは、夜になると月を綺麗に映す湖があるそうです。
――“月の鏡”と呼ばれていました。
「姉さん、私も行ってみたい!」
「何言ってるの。あなたは目が見えないのよ。危なくて連れて行けるわけないでしょう」
そう言われてしまい、私はそっと夜の森へ抜け出しました。
杖をつきながら、一歩ずつ、音を頼りに進んでいく。
夜の虫たちが、まるで囁くように道を教えてくれました。
「こっちの方が安全だよ」
「足元、ぬかるんでるから気をつけてね」
鳥も、動物たちも、やさしく私を導いてくれました。
枯葉の匂い、湿った土の匂い――それが月への道しるべ。
その頃、姉は気づきました。
「まさか……一人で森に?」
ランタンを握りしめ、がむしゃらに暗闇を進む。
光は弱く、闇は深く、胸が押しつぶされそう。
「あなた、今こんな暗闇に一人でいるの……?」
涙をこらえ、ただ名前を呼び続けました。
やがて――。
木々の間から、月の光に照らされた湖が現れます。
鏡のように静まり返った水面に、妹の姿。
彼女は月に手を伸ばしていました。
その背中を、姉はそっと、強く抱きしめました。
湖は、二人の姿を一つに映していました。
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